2016年09月25日

「4日間」を考える(のつづき)

昨日のブログを読んでくれたお客さんからこんな質問が、、、、
「やっぱり、社会化の時期を逃してしまった成犬を躾けるのは難しいの?」

誤解をされると困るのですが、幼少期の早い段階で母犬と離れた子犬が全部、問題行動を起こすというわけではありません。
例えば、捨てられた経験を持つ保護犬でも穏やかな子はたくさんいます。

どんな生き方をしてきたかで、人に対して恐怖心が強くて、しつけの難しい子もいます。
でも、基本的に、犬は信頼した人には寄り添って従うものなのです。
社会化の時期を逸してしまった犬でも、愛情をもって、きちんとしつけをすれば問題ありません。
飼い主がどんな生活をさせるかが大事なのです。

実際、るしあんのお客様で虐待をされていた犬を引き取り育てている方がいますが、最初は警戒心が強く他のわんちゃんと遊べなかったのに、今ではランの中を楽しそうにお友達と走り回っています。


もし仮に、早い段階で母犬から離されて情緒不安定な子を飼っている方がいるとしたなら、決して飼い続けることをあきらめないでほしいと思います。
思い描いていた生活にはならず、「こんなはずじゃなかった!」「こんなんじゃいらない!」と思わないでください。

ドッグスクールの中には、『しつけ方教室』といって、飼い主さんにしつけ方をレクチャーしながら、犬の問題行動を矯正してくれるところもあります。

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最後に、これだけは言っておきますが、、、、
「しつけ方次第なんだから、母犬から早く離して売ったって構わないんだ」なんて、屁理屈は通りません。
私利私欲のために、身勝手な売買によって、小さな命が粗末に扱われることが許されるはずがありません。


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posted by るしあん at 20:30| Comment(0) | 日記

2016年09月24日

「4日間」を考える

ちょっと前の話しになるのですが、、、、
みなさんは、今月初め(9月1日)に動物愛護法(動物の愛護及び管理に関する法律)が“ほんのちょっとだけ”変わったのをご存知でしょうか?
3年前の改正の時にはマスコミなども取り上げて話題になりましたが、今回はほとんど報道されることはありませんでした。

今回、変わった点は
「子犬子猫を繁殖して販売する者は、生後“49日”を経過しないものは販売してはいけません。」
ということになったんです。

「あれ!? 3年前の改正で“56日”になったんじゃなかったっけ!?」と思った方は、よく勉強なさってる!!
実は、平成25年9月1日改正の条文は、
『子犬子猫を繁殖して販売する者は、出生後五十六日を経過しないものについて、販売のため又は販売の用に供するために引渡し又は展示をしてはならない』
と定められたんです。
ところが、附則によって施行された時には、出生後56日が「45日」に読み替えられたのです。
この読み替えの期間が「施行日から起算して3年間」ということだったので、先日の9月1日に変更がなされたという次第。

これで、やっと条文通りの56日になるのかと思いきや、またもや附則がついて「49日」に。
結果、たった“4日間”長くなっただけ。

さすが! 丸川珠代先生! 4日も長くするなんて!!

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子犬や子猫にとって、生後3カ月間は、心の安定や社会化を身に付けるのに非常に大事な期間。
親、兄弟との遊びの中で安定した情緒が形成されていくのに、、、、
「咬みつき」や「吠え」「分離不安(おびえ)」などの問題行動の一因に、早い段階での親兄弟からの引き離しがあるとされています。
動物愛護の進む欧米の多くの国々では生後3カ月以上を経過をしていない個体の販売はできません。

こうして考えてみると、56日間というのも決して充分なものではありません。


ペットショップやブリーダーは「小さくて可愛くなくっちゃ売れない!」と言い、
消費者は「小さくて可愛い子犬が欲しい!」とガラスケースの中をのぞき込む。
買って(飼って)みたら、問題行動ばかりで、「こんなはずじゃなかった!」。
で、結局、思い描いていた生活にはならず、「こんなんじゃいらない!」と放棄。
また、小さな命が捨てられていく……

もう、こんな馬鹿げたことは、いいかげん、やめなくては!!

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スコットランドの友人から聞いた話……
イギリスではブリーダーの元で生後4カ月〜5カ月過ごすのが当たり前なんだそうです。
母犬と共に置く方がいいことをみんなが理解しているとのこと。
だから、日本とは逆にブリーダーの元での預かり期間が長い犬の方が値段が高いんですって。
最長1年くらい預ける人もいるそうです。
日本なら1歳にもなれば、きっと“売れ残り”で二束三文で処分かな。
イギリスのペット屋さんはフードや身の回り品を売っているだけ。
当然、ガラスケースなんてありません。
生体を販売できるのは、ペットショップではなく、ブリーダーだけだそうです。



丸川先生も環境大臣なら、犬でも飼ってはいかが?
小さな命を守るということはどういうことかがお判りいただけるかと。

あっ、いえいえ!
決して、「たったの4日間」伸ばしてくれた丸川先生を批判しているわけではありません。
だって、私、「TVタックル」アナウンサーの頃から丸川先生のファンなんですから!!



posted by るしあん at 20:30| Comment(0) | 日記

2016年09月23日

飼料米を考える

間もなく稲刈りのシーズンを迎えます。
田んぼは黄金色に輝き、風に揺れる稲穂を見ているとすごく幸せな気持ちになります。
農耕民族のDNAのせいなのか、そんな風景は農作業で疲れた身体を癒してくれます。
私の大好きな景色です。

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ところで、みなさんは“飼料米”ってご存知ですか?
その名の通り、家畜の飼料となるお米のことなんです。

群馬県は6月上旬に田植えをする農家が多いのですが、実は全国で最も遅い植付をする地域と言われています。
そんな群馬にあって、麦の収穫を終えた田んぼで更に遅い田植えをしている所を見たことはないでしょうか。
その多くは「ほしじるし」という品種で、“業務用米”なのですが、食味が「コシヒカリ」に近い結構美味しいお米なんです。
そして、近年、増えているのが標題の“飼料米”。

この飼料米の生産量は、全国的にも増加しています。

なぜ増えているかは後述しますが、飼料米にはメリットがふたつあります。
ひとつは、水田が守られるということ。
ここ数年、食生活の変化や人口減などによって主食米の消費量は減る一方です。
それに呼応して、米が売れないなら作らないということで、非耕作田んぼ(放棄田)は増える一方です。
そこで、需要のある餌米を作ることで、水田を守ろうということなんです。

もうひとつのメリットは、輸入に依存する穀物飼料の一部が国内で生産できれば安心感につながるということです。
輸入飼料のほとんどは、遺伝子組み換え作物からできています。
地元農家の作った飼料米なら、畜産農家も安心して使えるし、消費者も安心して畜産物を購入することができます。

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ただ、生産者にとって、飼料米には大きなデメリットが、、、
それは、値段が安いということ。
飼料米価格は輸入トウモロコシと同等で1s30円程度。
ちなみにコシヒカリは1s300円、有名ブランド米なら1s700円程度。
飼料米がいかに安いかご理解いただけると思います。

生産コストが低いとはいえ、主食米の10分の1の値段でしか売れないなら、飼料米を作る農家なんて出てきません。


では、なぜ、飼料米が増えているのでしょう?

答えは簡単。
お察しの通り、“補助金”が出るからなんです。
1反(10e)あたり8万円が支給されるんです。
主食米価格の低下により、産地によっては、補助金の方が高くなる逆転現象も起きています。
「苦労して美味しい米を作ったってJAで安く買い叩かれちゃうんじゃ、飼料米でも作って国からゼニもらうかあ」なんて農家も増えてきたのも事実なんです。


現在の飼料米の生産量は年間約42万トン。
これを、国は、飼料米生産目標を110万トンに増やすとしています。
それに必要な補助金は1,700億円程度。
当然、税金から賄われます。

あなたは、納税者として、この金額を“農地の維持費用”として納得できますか?


補助金をばらまく農政はホントに正しいのか。
選挙の票稼ぎのための補助金に永続性はあるのか。
そもそも、飼料米は日本の農業に必要なのか、、、、


政府は国民が総合的に判断しうる材料を提示すべきなのでしょうね。



posted by るしあん at 19:52| Comment(0) | 日記