2018年04月08日

あのオヤジは何をしでかすんだ!


米中関係が国際市場に影を落とし始めているようです。
トランプ大統領は自国産業を守るため、鉄鋼・アルミニウムの輸入制限を発動しました。
日本ではこのニュースが大きく報道されました。
しかし、その前日、米国は中国の知的財産権侵害に対して600億j(≒6兆円)規模の追加課税を課すとの方針を示しました。
当の中国はこれにいち早く反応。
豚肉やワインなど128品目に30億jの報復関税を課しました。

経済大国1位と2位が、まさに“貿易戦争”を始めようとしています。
世界は長い時間をかけて自由貿易のシステムを作り上げ、国際マーケットの活性化を図ってきました。
トランプ大統領の愚行は時代を逆行しているとしか思えません。
市場が冷え込み縮小してしまえば、国内景気が悪くなり、格差が広がるいっぽうです。
“アメリカ・ファースト”とか言っても、結果的にはアメリカのためにはならないのになあ。


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豚肉に注目してみましょう。
「机以外の4本足はとりあえず食べてみる」と言われる中国。
その食に対する探求心・貪欲さが、4,000年の歴史の中で、世界一の料理を作りあげてきました。
今日、13.8億人の胃袋を満たすためには某大な量の豚肉が必要となります。
特に中国は、牛肉より豚肉の食文化。
慶事に限らず一般家庭の料理も主役は豚肉です。
そこで、中国では豚肉の自給率を向上させるために“国策”として、食用豚の生産量を上げてきました。
その結果、2016年の生産量は5,184万dとなり、世界の生産量(約1億d)の半分を占めています。
しかし、それだけでは中国13.8億人の胃袋を満たすことはできません。
そこで輸入に頼ることになるのですが、その量はなんと284万d。
世界豚肉貿易量が860万dなので、中国が世界の豚肉の33%を輸入しており、当然、輸入量は世界一です。

一方、輸出は、、、、
豚肉の輸出量の世界一は248万d(シェア29%)で米国となっています。

つまり、アメリカと中国は、それぞれ世界一の豚肉輸出国と豚肉輸入国の関係にあるのです。



では、今後はどうなっていくのでしょう?
中国は報復措置としてアメリカからの豚肉の輸入制限を実施します。
同時に国策としての豚肉生産を強化します。
不足分は他国からの輸入割合を大きくすることも考えられます。

米中に挟まれる日本は微妙な立場となります。
現在、日本の豚肉の消費量は264万d。
国内生産量は127万d、輸入量は137万dという割合です。

中国の輸入制限によりアメリカ産豚肉はダブつきます。
それにより、他の輸入国との買い付け競争が緩和されます。
そして、安い輸入品の流入が始まります。

日本の養豚農家は、高齢化、離農が進み、豚肉国内生産量は年々、減少傾向にあります。
そこに、安い豚肉が流れ込んでくる、、、、
「国内の養豚農家の減少をさらに促す」という事態になりかねないのです。



トランプさんと習さんがケンカすれば、日本の豚肉が安くなって消費者にとっては嬉しいのですが、それは日本の農業基盤を弱体化させることになるんです。



自由な国際貿易のシステムをぶち壊してしまうトランプ大統領。
まったく、あのオヤジは何をしでかすんだ!



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ちなみに、るしあんの豚肉は、高崎の江原農場でハーブをえさに育てている“純国産”。
褐Q馬ミートで精肉して、販路は県内のレストランやホテル、またインターネットによる国内消費者向けに定期購買として出荷。
完全「地産地消」なので、安定して、安全で美味しい豚肉が届くのです。




(参考:資源・食糧問題研究所代表 柴田明夫「経済観測」)




posted by るしあん at 20:00| Comment(0) | 日記