田んぼの稲穂はすっかり大きく育ち、あとは黄金色に染まるのを待つばかりとなりました。
たっぷりの日差しが欲しいところですが、この時期はどうしても雨ばかり、、、
秋霖(しゅうりん)にはホントうんざりします。
まっ、でも、ひと雨ごとに秋を感じられるのは嬉しいことですし、なにより愛犬たちはベストシーズンの到来を喜んでいることでしょう。
これまでの田んぼは、赤城、榛名、子持、小野子と山々に囲まれて、遠く谷川(三国連山)や武尊までも見渡せる場所にあり、山々に季節を感じることができました。
休耕田をお借りして再生させた今の田んぼは家や木立によって全景を拝めるのは赤城山のみでチョット寂しいです。
でも、近所には古い神社があって境内には立派な桜の木があるんです。
春の耕運の時には花が咲き誇り、土手を作る時は新緑がまぶしくて、桜の木に季節を教えてもらうのも風情があっていいもんです。
10月に稲刈りをして、稲わらロールを作る晩秋の頃になればソメイヨシノも紅葉を迎えます。
日本人には身近なソメイヨシノですが、満開に大騒ぎをする割に紅葉には無関心の人が多いようです。
桜も緑の葉っぱが赤や黄色に色づき、同じ1枚でも微妙に色合いが変化します。
さらにじっくり観察すると、枝には茶色い芽がいくつも並びます。
「越冬芽(えっとうが)」と呼ばれ、硬い芽が花のつぼみを包みこんでいるんです。
実は、桜のつぼみは夏の間にできるのですが、秋のうちに開花してしまうと冬がきて種子ができなくなってしまいます。
そこで、越冬芽が休眠状態を作ってつぼみを守り、冬を越してから花を咲かせます。
このように樹木や花たちは、それぞれ独自の“子孫を残す戦略”を持っているんです。
そんな植物の“すごい一面”を愛でながら季節を感じるのも一興だと思いません?

この秋、日々の生活に疲れている方や、物事がうまく進んでいない方は、是非、越冬芽を見てください。
今は冬を越す準備をしている時なんだと感じてください。
やがて満開の花が咲き誇りますよ (*^^)v