今日からいよいよマスク着用が任意となりました。
ようやく長いトンネルを抜け出した気分です。
諸物価高騰の折り経済回復には時間がかかりそうですが、飲食店やイベント関連などの制限も緩和され、痛んだ経済も徐々に改善に向かうに違いありません。
サラも4年生の時からずっとマスクの学校生活でしたから、卒業式はみんなの顔を見ることができそうです。

1世紀前に流行した「スペイン風邪」は関東大震災の5倍の人命を奪ったそうです。
歴史人口学で著名な速水融(はやみあきら)さんの著書『日本を襲ったスペイン・インフルエンザ』によると、、、
――1918年秋から翌年の春にわたって暴れまわったあと、いずかたともなく消えてしまった。
ところが、ウイルスはどこかに潜んで次の出番を待っていた。
19年秋になると再び“嵐のように”やって来た。――
速水さんが同書を出版したのは17年前で、もちろん当時は新型インフルエンザや新型コロナなど、誰一人として新種のウイルスが猛威を振るうパンデミックなど想像していませんでした。
当時、速水さんはあれほどの死者を出したのにも関わらず「スペイン風邪」に関する文献がほとんどない事実に違和感を抱いたそうです。
「なぜ、忘れ去られたのか?」
「将来、天災のようにやってくる感染症に対する備えは?」
こんな疑問から、同書の執筆に至ったそうです。
速水さんが心配した通り新型コロナ感染症が起きたのですから、その碩学(せきがく)の的を射た警鐘には心から敬意を抱きます。
もしかしたら、新型コロナウイルスも密かに次の出番を待って虎視眈眈と変異の機会をうかがっているのかもしれませんね。
マスク規制は緩和されても、せっかく習慣化した「手洗い・うがい」は続けていきたいものです。
そして、高齢者や弱者に対する思いやりももちろん続けていきたいものです。
今回の新型コロナに関する一連の顛末、100年後の子孫のためにきちんと文献に残せるといいですね。