今日、やっとサツマイモを植えることができました。
予定していた日が大雨で畑に出ることができず、乾くのを待ってようやく畝を作ることができました。
例年ですと苗(切った茎)を植えて根付かせるのですが、今年は遅くなってしまったので既に根出しをしてある苗を植えることにしました。
コスト(仕入値)が上がってしまう分、本数を減らしての植付です。
ところで、野菜の苗なのですが、私はJA(アグリショップ)や渋川の種苗店で仕入れています。
品種に間違いは無いし、病気のリスクも抑えられますし、安心して安価に購入できるので。
しかしながら、今、この野菜の苗や果樹の幼木をメルカリなどのフリマサイトに出品する人が増えているのだそうです。
実はこの行為、注意しないと違法となってしまうのです。

ちょっと話しはそれますが、、、
私はフィギュア集めが趣味なのですが、転売ヤーのせいで欲しい物が手に入らずかねてから苦々しい思いをしているのです。
発売日に公式ネットショップにアクセスしても回線混雑でつながらず、やっとつながった時には売り切れ、、、
当日の夜には既にメルカリに出品され、しかも正規価格の数倍の値段。
まっとうな経済活動を乱す転売ヤーのような輩は絶対に許すことができないので、私はどんなに欲しくても明らかに転売ヤーの出品と思われる物は買ったことはありません。
話しを戻します。
音楽や絵画、意匠デザインなどの芸術作品が有している著作権と同様に、野菜や果樹などのブランド(登録品種)も実は権利者が保護されているのです。
例えば、人気のシャインマスカット(ぶどう)やあまおう(イチゴ)の苗が、フリマサイトを通じて個人間で好き勝手に売買されてしまうと、品種の劣化を招いたり、海外へ流出したりして、その結果、ブランド価値が下がってしまいます。
農家、ひいては日本農業の損失につながりかねないのです。
この時期、メルカリにはサツマイモ苗が多数出品されています。
「安納芋」「シルクスイート」「紅あづま」「紅はるか」などブランド苗が50本2,000円とかで売られています。
親にする苗を育て、そこから枝別れして伸びた茎(苗)を切り取り、販売していることが想像できます。
これらの行為は違法(種苗法違反)だと前述しましたが、摘発されれば10年以下の懲役または1千万円以下の罰金が科せられるのです。
種苗法では登録品種を販売する際は、権利者の許諾を得て、登録品種であることや輸出・栽培地域制限といった必要事項を表示することを義務付けています。
実際、メルカリに出品されている「シルクスイート」「紅はるか」などサツマイモ苗には、登録品種必要事項が明示されていない物も少なくありません。
中にはきちんと種苗法に則って出品している法人や個人もいます。
そうしたまっとうな出品者が不法行為のせいで不利益を被ってしまいかねません。
近年、中国や韓国などで日本のブランド(登録品種)フルーツが勝手に栽培され市場に出回るといった事件も起きています。
味も見た目も劣った物が安価で販売されているのです。
その結果、商品価値が下がり、開発者の努力が踏みにじられています。
ブランドフルーツやブランド野菜は生産者や農業機関の並大抵ではない努力によって生み出されます。
長年に亘る研究や品種改良、試行錯誤を重ねて、ようやく出来上がるのです。
あなたは大丈夫ですか?
知らずに許諾商品の無許可販売をしてないですか?
「家庭菜園でいっぱい取れた“苗”や“種”をフリマサイトで売ってみようかなあ!?」
こんな時は、種苗法に違反していないかを調べてから出品してくださいね。
また、種は親が「F1」だと、取れた種は発芽しないので要注意。
発芽しない種を売りつけたとなると、それは詐欺行為になりますよ!!
これらフリマサイトによる種苗売買に関しては農水省が注意喚起していますので、くわしくは農水省のホームページをのぞいてみてください。
ちなみに、今年、るしあんでは「紅はるか」を植えました。
秋に子どもたちと“いも掘り”するのが今から楽しみです(*^_^*)