2023年11月27日

回帰


寒波がやってきて、ようやくこの季節らしい寒さになりました。
タマネギ用の畝を準備して10日ほど経つのですが、寒くなるのを待ってやっと今日、苗の植え付けができました。
るしあんで栽培しているタマネギは晩生種のもので、植付も収穫も遅いのですが、収穫後は翌年3月まで貯蔵できるものなのです。
先週は先行して中晩生種の赤タマネギを少しばかり植えたのですが、こちらの貯蔵は9月までと短いんです。
種類によって半年も“持ち”が違うのだから驚きです。
貯蔵期間の違いで種類を分けて上手に育てるのもムダを省くコツ。
微々たるものですが、これもちょっとしたSDGsになるのかなあ、、、

ということで、このタマネギ植えで今年の主な農作業は終了しました。
あとは“寒起こし(かんおこし)”といって、冬至の頃に鼻水たらしながらトラクターで田んぼや畑の固くしまった土を耕すくらいです。

当面の間、農業体験はお休みとなります。
3月頃に再開予定ですが、毎週月曜日はこのままカフェはお休みします。



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そういえば、1カ月ほど前に久しぶりに化学肥料(苦土石灰)を買ったのです。
今回のタマネギはしばらく使っていなかった畑で作ったので、土壌が酸性に傾いていると思い、苦土石灰を播いたのです。
日本の土は弱酸性の雨によって酸性に傾きやすくなっているので、特に人の手が加えられていない畑は酸性濃度が高くなりがちなんです。
苦土石灰は、石灰岩を焙焼してつくるのですが、アルカリ分が多く、マグネシウムを含んでいる石灰肥料なので、土質を中性に戻すために用います。
肥料というより土壌改良用です。

それが、、、
つい2年前までは1袋200円だったのに、なんと580円になっていたのです。
お店の人に「この値段、間違いじゃないよね?」と思わず訊ねてしまいました。
「ウクライナからの輸入に頼っていたので、この1年半の間にどんどん値上がりしちゃったんです」とのこと。
化学肥料が軒並み高騰していることは知っていましたが、まさか苦土石灰までとは、、、しかも3倍の値段なんて、、、
予算をはるかにオーバーしてしまうので、しょうがない3分の1の量をまいたのです。
うちみたいな極小農家なら、びっくりして量を減らす程度で済みますが、何町歩も作っている農家の方は死活問題ですよね。
あらためて、離農した先輩んちのご苦労がわかりました。

先日、友人(一悦園の大将)が訪ねてきてくれたのですが、これから赤城山の酪農家のところに発酵牛フンをもらいに行くところだそうで、、、
しばらくおしゃべりしたのですが、互いに、やっぱり有機肥料が一番だよなあと落ち着いたのです。
こうも化学肥料が農家の経営を圧迫するのであれば、多くの農家が昔の堆肥に回帰するかもしれませんね。
そして、値段のメリットもさることながら、堆肥などの有機肥料は微生物によって分解されるため最も土を肥沃にしてくれるので、農作物の味が良くなるという大きな利点があります。
「一悦園のぶどう、他よりうめえんだから、“有機栽培で育てた美味しいブドウ”って看板でも出してもっとPRすりゃあいいんに。」
私のアドバイスに「いやあ」と照れていました (^O^)



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さてさて、世の中、電気自動車ばかりが注目を集めていますが、果たしてトラクターはどうなるのやら!?
息子たちの時代、田畑で見るのは果たして、電気トラクターか、それとも牛が鋤(すき)を引っ張る姿に回帰しているのか?……



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posted by るしあん at 17:12| Comment(0) | 日記

2023年11月26日

銭ゲバ


「315億円」と聞いてどう思いますか?
一般の人にとっては莫大な金額で正直、ピンときませんが、これが政党交付金として私たちの血税から払われているとしたらどうですか?
この制度が導入されたのは、“政治とカネ”の問題が表面化し政治不信がピークに達し、各政党には交付金を配るから、個人や企業・団体からの寄附・献金を適正化して、かつ寄附・献金者(社)名を明らかにして“クリーンな政治”にしてね、という理由からだったはず。
ところが、今日でも、パーティー券などという手法を用いて、センセイ達は相変わらずカネ集めに奔走しています。
正に、「二重取り」。
クリーンどころか、センセイ達は315億円もの税金を食い散らかしているのです。
ちなみに自民党はおよそ159億円、国会でパー券がらみの派閥収支報告書不記載の追及をしている立憲民主党はおよそ68億円の交付を受けています。
キシダさんは「(政治資金パーティーの)不記載は裏金作りには当たらない」と答弁を繰り返していますが、果たして、、、、



先日の報道番組である政治ジャーナリストが判りやすく解説していました。
政治家個人のパーティーではなく、派閥のパーティーの場合、派閥に属しているそれぞれの議員にノルマが課せられます。
例えば、“200万円分売ってこい”といわれた議員が300万円を売ったとします。
そうすると、後に派閥から100万円分のキックバックがあるそうです。
政治資金パーティーでは20万円を超えると名前を記載(公開)しなければならず、個人のパーティーでは「あの議員、○○業界や△△社と懇意だなあ」というのが分かってしまうのですが、派閥を介すことで“関係性”を煙にまくことができるのです。



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そして、もうひとつ。
ある企業幹部の話しによると、、、
派閥パーティーでは、派閥に属する議員複数から“分けて購入”するそうです。
100万円の購入でも5人から買えば社名を隠して派閥領袖と“お近づき”になれるそうで、、、
ところが、この解釈自体が、そもそも、間違っているのです。
20万円は受け取った側だけではなく、支払った側にも適用されるもので、例え複数から買ったとしても△△社は100万円出しているのだから収支報告書への記載は義務づけられるものなのです。
別の企業幹部は某テレビの取材に「わが社も複数の議員からパーティー券を購入しているが、まさか不記載になっているとは思いもしなかった」と、正々堂々の献金なのにあらぬ憶測を呼んでしまい迷惑な話しだと憤っていました。



キシダさんの言う通り確かに裏金作りではないけれど、法の隙をついたグレーなことをやっていることには違いないのです。
そもそも、20万円という枠を設けていること自体が(というより政治資金パーティーそのものが)、「規正法は“ザル”」と言われる所以なんですけどね。
今後、特捜がどこまで攻め込んでいくか注目です。



実は、今回の問題、専門家は「公開制度の根幹を揺るがす非常に重大な問題」と言っています。
政治資金パーティーが金集めの抜け道になっているのではないかという指摘は以前からありました。
規則がないがしろにされ、誰がパー券を購入したかわからない形になっていることは大きな問題です。
日本大学の岩井奉信名誉教授はNHKの取材に対し、
「不記載が故意あるいは組織的に行われたとすれば、政治資金の公開制度の根幹を揺るがす非常に大きな問題。
一方で、記載ミスで済まされるのもまた問題で、どうしてこうしたことが起きたのか解明する必要がある。」
と指摘しています。



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防衛費や少子化対策で増税などを含めた財源確保の論議が必要な時期に、来年6月の1回こっきりの訳分からん減税を出してきて、、、
適材適所で選んだ素晴らしいセンセイ達はおまぬけなことして次々に辞任、、、
●●メガネに任せておいてホント、大丈夫なん!?
ソフトな顔立ちに知的なメガネ、リベラルな風貌に期待していたんだけどなあ、、、
見た目にだまされていたのかなあ、、、 残念、、、





でも、まあ、どうせ今回も有耶無耶に終わるんだろうなあ。

“政治とカネ”の問題は永遠に続くのだろうなあ、、、知らんけど、、、







posted by るしあん at 23:00| Comment(0) | 日記

2023年11月23日

愚痴、あれこれ


今日は勤労感謝の日。小春日和の祝日。
お客様と「紅葉、見に行きたいですね」なんて話しをしたのですが、、、
「いやあ、それで先日、懲りたんですよ」とお客様がおっしゃるものですから、紅葉狩りで渋滞に巻き込まれたの思いきや、、、
なんでも、、、娘さんが高校3年生で、京都府内の大学のAO入試を受けたのだそう。
ところが、紅葉シーズンでどこの宿泊施設もハイシーズン価格で滅茶苦茶高くて、しかも海外からの観光客で予約が全く取れず、、、
大学生協から案内してもらって郊外の旅館をどうにか取れたそうで。
ところが、素泊まりで一泊48,000円もしたそうです。

そのお客様は旅行が好きで夫婦でいろんな所を観光し、コロナ禍でも「こんな時だからこそ応援しなくっちゃ」と伊香保や草津などに積極的に泊りに行っていました。
ところが、コロナが明けたとたん宿泊代がどこも高騰して、、、
「コロナ分を取り戻したいという気持ちはわかるけど、近頃の物価高騰を上回る値上げはひどいよねえ。裏切られた気分ですよ」。



たしかに、特に、京都はインバウンド需要が過去最高になっており、ホテルはどこも高額設定でも満室状態になっているようです。
円安が追い風になって、訪日客はコロナ前を上回っています。
テレビインタビューを受けていたホテルオーナーいわく、
「インバウンド需要で、コロナで受けた損害を取り戻したいというのもあるのですが、円安が進み過ぎてしまって、料金を上げないと海外の人に“安かろう悪かろう”というイメージを持たれてしまうんですよ」。



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日本経済の失われた30年は、ホント大きかったんだなあ。
物価比較すると、日本が取り残されてしまったことがよくわかります。
バブルの頃、日本人が海外旅行に出かけ成田の出国ゲートが大混雑したのと逆のことが起きているんですね。
私がアメリカの銀行に研修に行った時は1ドル=80円のチョー円高だったんです。
缶コーラが80円で飲めたのに、今じゃ200円近く出さないと飲めないのです。
グアムのリゾートホテルの朝食ビュッフェは10,000円だそうです。
国内の賃金が上がらないかぎり、今や海外旅行は夢なのかなあ、、、
なんとかミクスに踊らされデフレになっている間に世界からおいてけぼりになってしまった、、、
早く日本経済を立て直さないと、日本人が海外旅行に行けないどころか、京都などの国内の観光地にも旅行できなくなってしまいそう。



前述のお客様は、「国公立大の後期試験は悪いことに2月の3連休にぶつかるんですよ」と頭を抱えていました。
「センター試験が終わらないと、志望大は決まらないし、また外国人の予約で満杯で、宿泊予約が取れないなんてことになると困るなあ」と、悩みが尽きないご様子。
受験生を持つ親御さんは、ホント、大変です。
今、観光地の旅館ホテル以外でも駅前ビジネスホテルなども高騰しています。
このオーバーツーリズム、外国人が日本にお金を落してくれるのはありがたいことですが、受験生の宿泊には何らかの手当てをしてあげないと子ども達が可哀想。



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政府はインバウンド景気に胸を張り、地方の首長は外国人観光客を呼び込むことに必死ですが、果たしてどうなんだろう!?
景気回復には外国人のお金は魅力的なのかもしれませんが、もっと構造的な改革を進めないといけない気がするのですが、、、

うちの知事さんなんかコロナで「愛郷ぐんま」とか言って大盤振る舞いしていたんだから、群馬大学、高崎経済大学、県立・公立大学、県内私立大学、県内専修学校を受験してくれる他県在住受験生に対して宿泊補助や優先予約などの“群馬県受験生応援宿泊プラン”などを用意してあげたらいかが?
それとも、「今、観光業界は儲かってるんだから受験生が困ろうとそんなん微々たる問題だよ」とお考えで?
もしかしたら、その受験生、合格した暁には群馬に住民票を移し、あなたに1票を投じてくれるかもよ!?



1発5億円(米国内の倍の値段)のトマホークを400発も買うお金があるのなら、減税して庶民の“可処分所得”を上げる工夫でもしてくれよ。
国債頼りの大盤振る舞いじゃ次の世代に申し訳ない、、、
異次元の少子化対策といったって、その子たちに異次元の借金を背負わせてどうすんの!?




はい。
ということで、今日は受験生の親と喫茶店の貧乏オヤジの愚痴をあれこれ書いてみました。

まっ、書いてみたところで庶民の声などお上に届くことはないんですけどね (T_T)








posted by るしあん at 22:39| Comment(0) | 日記