あれから30余年、今回もまた検察庁の石看板に黄色いペンキがかけられるのだろうか?
あの時は、東京佐川急便事件を捜査した東京地検特捜部に不満を抱いた男の犯行でした。
故金丸信・元自民党副総裁が5億円の闇献金を受けたにもかかわらず、検察が金丸氏を取り調べずに上申書の提出で略式起訴したことなどへの反発でした。
決して許されない蛮行なのですが、国民の「政治とカネ」への不信感・怒りが頂点に達していたので、ホントのところ溜飲を下げた人も少なくなかったのではないでしょうか。
ただ、この一件は、“政治に向けられた怒り”を“検察特捜に向けた怒り”に変質させてしまうことにもなって、“しめしめ”と胸をなでおろしたセンセイもいたようです。

さて、今回の資金集めパーティーを隠れ蓑にせっせと貯め込んだ「裏金事件」。
会計責任者の逮捕という形で一つの区切りを迎えました。
結局、派閥幹部は“会計責任者との共謀を立証することが困難”との理由から逮捕には至りませんでした。
勘定奉行は捕まえられたけど悪代官に逃げられる、、、なんともまあ情けない結果になってしまいました。
キシダさんは早速、「派閥解散」を表明して一件落着を図っています。
しかし、私には「論点をズラして国民をだまそうとしている」としか思えません。
今回の一件、派閥が無くなれば裏金作りが無くなるわけではありません。
ザル法の規正法をそのままにしては、いつまでたっても同じ事が繰り返されます。
・企業団体献金をさせない、許さない。
・献金はすべて振り込みにして、現金授受は裏金とみなす。
・資金集めパーティーそのものを禁止する。
などなど、いっくらだってセンセイたちの悪事を阻止する規制はできると思うのですが。
そして、もうひとつ、、、「裏金17億円が何に使われたか」を明らかにすること。
それこそが「諸悪の根源」なのですから。
この時期、私のような自営業者は確定申告と納税準備でヒーヒー言っているんです。
税務署に問いたい!「政治家の裏金って“非課税”なの?」
いずれにしても、問題の根っこは「派閥」じゃなくて「政治家本人」にあるんです。
“論点ずらし”に誤魔化されないように、今後の推移をきちんと見守っていくことが肝要です。
今後、国民をなめきっているセンセイ達は「派閥は解散するけど政策集団を新しく作ろう」とか、悪代官は「党の役職辞任で責任取ったんだから、離党なんかしねえよ。議員辞職なんか絶対するもんかい」ってなことになるんでしょうね、、、アホくさ、、、

“あんなセインセイ”や“こんなセンセイ”を選んだのは私たち有権者なのです。
国会に黄色いペンキを投げつけたくなるほどの怒りや失望は、投票行動で示せばいいのです。
私たち国民が民主主義をあきらめてはいけないのです――