2024年11月10日

監督のはなし


この週末は、サラは北関東大会でした。
昨日は団体戦でしたが、残念ながらボロ負けだったそうです。
群馬の東毛地域の中学校も強豪校なのですが、栃木、埼玉は更に強くて、、、
サラたちの中学校は埼玉の中学校に為す術なく惨敗したのです。
サラたちダブルスは少しは善戦したのですが、ともかく相手チームの「何がなんでも拾う」「失敗を恐れずに全力で打ち込む」という気迫に圧倒されてしまいました。
負けてしまいましたが「自分たちに何が足りないか」を思い知ることになって、いい勉強になったことでしょう。

ところで、相手校の監督はすごいおじいちゃんだったそうで、、、
サラは「まるで仙人みたいな監督なんだよ。」と驚いていました。
自分のチームが点を取ろうがミスをしようが、一切、感情を表に出さず、コートをじっと見つめているだけ、、、
選手は要所要所で監督に視線を向けるのに、喜怒哀楽が無いような無表情。
まさに、“存在”しているだけで、選手を落ち着かせることができるような不思議なオーラを持つおじいちゃん監督だったそうです。


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今日は大会2日目で個人戦。
さてさて、サラたちの監督(部活顧問の先生)は、というと、、、
なんと、今日は寝坊して大遅刻。
こんな時にかぎって、副顧問はお休みの日。

そこで、なんと、急きょ、娘(サラママ)に白羽の矢が立ったのです。
ラケットさえ持ったことがない娘が「監督」になったのです (@_@;)ゲッ



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会場からLINEで送られてきた写真を見て、私も女房も大爆笑。
仙人監督を真似て黙って座っていても“存在感ゼロ”だし、、、
ただでさえ強豪ペアを目の前にビビリまくっているサラたちより、更に頼り無くビビリまくる監督、、、地獄絵図の様相だったようで、、、

試合結果は、なんともまあ無残にストレート負け。


がっくり肩を落とす生徒をよそに、遅れてきた顧問は大会関係者や他校の監督、先生たちにペコペコ頭を下げて回っていたのでした……




記録より、記憶に残る北関東大会になったサラたち。
来年はもっと高い所に行けるよ (^^*)v

がんばれ! 我が家のアスリート!!











posted by るしあん at 21:57| Comment(0) | 日記

2024年11月09日

すずめのはなし



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私、プレバトが大好きで毎週欠かさず見ているのですが、この句は俳優の梅沢富美男さんが詠んだ名句。
あまりに素晴らしくて記憶に残っています。
放射能漏れで避難を余儀なくされ、人々は皆、街を追われました。
廃墟と化した街にはひとつのポストが残されています。
日の出と共にどこからか訪れた一羽のスズメが羽を休めている――
ただ一羽のスズメを描写しているだけなのに、そこはかとない悲しみや虚無感が迫ってきます。
昇る朝日に、そして小さな命に、絶望の中にも微かな希望を感じることができます。



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私たちに最も身近な小鳥といえばスズメ。
昔話にもよく登場して親しまれています。
実は、このスズメ、身近に感じるのは当然で、人間と同じ生活圏で生息しているのです。
冒頭の句は人が消えた街に残った一羽に焦点を当てていますが、人が住んでいた頃はきっと何十、何百とたくさんのスズメがいたはず、、、
人の営みが消えるとスズメも姿を消してしまいます。

諸説あるようですが、スズメはイネ系の種子や、イネ科植物に付く虫を好んで食べ、営巣は外敵から身を守るため木造住宅の軒天や瓦の隙間を好むそうです。
それ故、人がいなくなってしまうと生活圏がなくなってしまうのです。



そして、今、こんな悲しいデータがあります。
なんでも、毎年、スズメの数が3.6%ずつ減っているそうです。
3.6%なんて一見わずかな数値と思われがちですが、このまま行けば、絶滅危惧種にもなりかねません。
我が家では、以前、朝、うるさい程のスズメの鳴き声で目を覚ましていましたが、最近はめっきり静かになりました。
朝、テラスの笠木や雨どいに止まっているのは十数羽程度。
数が減っているのを実感できます。

あなたのお家の周りはいかがですか?
スズメは減っていませんか?


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かつてはスズメは田んぼの嫌われ者で害鳥扱いされていました。
定期的に爆発音を発生させたり、防鳥ネットを張ったりして、百姓Vs.スズメの熱い戦いがあったのです。
私も稲作を始めた当初は土手に金ピカテープを張り、内部は黄色い防鳥糸を張り巡らせていました。
ところが、当時はコメを食べる害鳥と思われていたスズメは、今は稲に付く害虫を食べてくれる益鳥であることが判ってきました。
そんな訳で、うちも数年前からテープや糸を張るのを止めたのです。
多少のコメは食べられても害虫を食べてもらう方がありがたいので、“害虫駆除のアルバイト代”くらいの気持ちでいます。
田んぼの中に案山子(かかし)を立て、パーンなんて爆音を鳴らす、、、もはやこれも「昭和」の風景なんですね。
そのうち、ネットを張った田んぼも見かけなくなるのでしょうね。



ちなみに、、、
あの田んぼに張る防鳥ネットの別名をご存知でしょうか?
この辺りでは“喧嘩網(けんかあみ)”と呼ばれているんですよ。
二人一組で一方の土手と反対側の土手を、網を引っ張り合いたるみを取りながら歩き、少しずつ張っていくのです。
ところが、大抵は歩調が合わなくなってスムーズに進むことはないんです。
やがて「お前が遅い」だの「あんたがせっかち」だのと夫婦喧嘩が勃発するのです。
そして、付いた名が“喧嘩網”。

最近は見かけることがトンッと少なくなった田んぼの防鳥網ですが、、、
見つけた時は、「あ〜、おじいちゃんとおばあちゃんが夫婦喧嘩しながら張ったんだろうなあ」と思いを馳せてみてください。








posted by るしあん at 20:50| Comment(0) | 日記

2024年11月07日

修理のはなし


私の百姓仕事に欠かせないのがトラクターと刈払い機。
猛暑の影響でバンバン伸びる雑草との戦いは熾烈を極め、先月、とうとう両方同時に故障してしまったのです。
トラクターは耕運作業中に異音がして、、、
調べてもらったら、ロータリーの回転軸を支えるベアリングに泥と草が詰まってしまって回転不良を起こしてエンジンに負荷をかけていることが判明。
ベアリングの交換と、各所にグリスを差してもらって、ついでにバッテリーも交換して、元気を取り戻したのです。



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刈払い機(草刈り機)も同様にエンジンから異音・異臭がして、、、
こちらは量販店(ホームセンター)の園芸コーナーで購入した物だったので、2,500円を払って修理見積もりをお願いしたのです。
結果、「エンジンが完全に焼け付いていて、エンジン交換とその他の部品交換、合せて50,000円程の修理代金となります。」とのこと。
「え〜、50,000円もかかんの? おたくで22,000円で買ったやつだぜ」と、思わず心の声が口をついて出てしまいました。
新品の本体価格の倍以上の修理費とは!
で結局、修理しないで廃棄することに、、、
そして、2,500円の修理見積もり代は返金されないとのことでドブに捨てることになったのです(T_T)


それにしても、、、
初代刈払い機はJAで買った物でメンテしながら10年以上使えたのです。
お値段もプロ仕様だから50,000円以上したんですけどね。
それが壊れてしまって、急ぎで使わなければならずお金が無い時だったので、二代目(2台目)はホームセンターで仕入れてきました。
某有名メーカーの品だったので、それほどヤワじゃないだろうと思っていたのですが、、、
なんと、わずか2年半で寿命を終えたのです。
まさに「安物買いの銭失い」となってしまいました。



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そして、そんなわけで、昨日、三代目を迎えました。
今度は、いつも農業資材を買っている資材屋さんから買ったのです。
もうすぐ閉店するとの葉書をもらっていたので、店長に挨拶を兼ねて買い物に行って来ました。
店長曰く「○○○○で買った物じゃ、農家の仕事には耐えられないよ。有名なメーカーでも○○○○用に作るから長持ちしないんだよ」。
なんでも、メーカー側はバイヤーからとにかく安く作れと求められるので、量販店仕様の物を別ラインで作るのだそう。
部品性能が落ちるので、結局のところ耐久性の無いものになるのだとか。
製造番号が量販店独自のアルファベットや数字が割り振られているのでプロが見れば一目瞭然なんですって。

とは言っても、一般家庭で使うくらいなら量販店仕様でまったく問題はないそうです。
・連続使用しないで、45分くらい使ったらエンジンを止め、冷ましてから再開する。
・市販の混合燃料を使う。自分でガソリンとオイルを混ぜる場合は、保存中にオイルが沈殿することがあるので給油前に缶をガシャガシャ振ってからタンクに入れる。
・余った燃料は必ず抜いて、タンクを空にしてから仕舞う。
この3点を守っていれば、長〜く使えるそうです。

「農家のみなさんは、半日近くもガンガン続けて作業するんだから、やっぱ業務用じゃないと…」だそうで、、、


で、結局、そんなおしゃべりをしながら、「閉店で在庫処分しなくっちゃだから業務用だけど量販店の値段と同じにしとくよ。」と、大幅な値引きをしてもらったのです(*^_^*)
○○○○で無駄にした見積もり代金を取り返したような気分で、ニコニコ顔で帰路に着きました。




そうそう、、、それから、、、
これも店長から教えてもらったのですが、、、
ホームセンターで購入した刈払い機が故障した場合は修理を考えずに新しい物を買った方がいいそうです。
SDGsに反しますが、ホームセンターの刈払い機は“使い捨て”くらいに思っていいみたいです。
修理代を聞くとみんな修理を止めてしまうので、あらかじめ見積もり代金を取るそうです。
メーカーにしてみれば分解して故障個所を探しても修理代につながらないので、先に手間賃をもらう仕組みになっているようですね。
つまり、故障した場合、大抵は想定外の修理代金が必要だから、見積もり代金を無駄にしないで新しい物を買った方がいい、ということなんですって。

家電なども「修理するなら新しい物を買った方が安い」ということがよくあります。
物を大切にしないで、何か不都合があればリセットしまう、、、
こんな社会の風潮は好ましくないことは誰もが分かっているのに、“モノ消費”から抜け出せない、、、(-。-)ハア-゜゜゜なんだかなあ。



なるほどこれじゃあ、「町の電器屋さん」や「町の機械屋さん」も絶滅危惧種になってしまうわけだ――












posted by るしあん at 20:14| Comment(0) | 日記