2018年03月19日

百姓の労働時間


腰部脊柱管狭窄症を患ってからというもの百姓仕事、特に野菜作りがメチャクチャしんどく感じます。
かがんだり立ち上がったりの動作、中腰での畝作りや収穫作業など、「腰に負担をかけていたんだなあ」ということが、痛みとして実感できます。

お客様から「よくお米を作れましたね」と声をかけていただきますが、実は、稲作は水田の区画整備と大型機械の導入により、みなさんが考えるほど身体的負担はかかっていないんですよ。

例えば、るしあんの田んぼ2反(20e)で考えると、田植えは乗用4条田植え機で2時間足らずで植えられます。
この広さにタマネギを植えようとすれば、6人がかりで1日中やってもおそらく終わらないと思います。

一般的に、1反(10e)当たりの労働時間は、稲作を24時間とすると、露地野菜で174時間、ハウスなどの施設野菜で224時間になるといわれています。
施設栽培の野菜農家は、稲作農家の10倍、働らかなければならないとも言えます。


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一方、、、、
1990年代前半には11兆円を超えていた農業産出額は、2000年代に入って8兆円台まで減少(約3割減少)しました。
これは、コメの生産額が半減してしまったことによるもので、野菜は堅調に2兆円台を維持しています。

このことが、「“攻めの農業”には野菜が欠かせない」といわれる所以なんです。



しかし、前述のように野菜栽培には時間と労力がかかります。
それゆえ、大規模野菜農家は雇用労働者に依存せざるを得ないのです。
るしあんの畑のとなりの大規模ダイコン農家は、植付、発芽後のうる抜き、収穫の3回の繁忙期には、ご近所のおばちゃん3、4人を各3日くらい雇っています。

おばちゃんといっても、どちらかといえば“おばあちゃん”に近い高齢の方々です。
“攻めの農業”といわれても、実際のところ、攻めるのにはちょっと無理がある年齢です。

TPPの時など議員のセンセイ達は、攻勢の好機だなんて勇ましい言葉をおっしゃっていましたが、農業の現場では「労働力不足」が影を落としているのが現状です。



そこで、農業分野でも、期待されているのが外国人労働者。

農業では以前から「外国人技能実習制度」がありますが、外国人を安い賃金で不当に長時間働かせたなどの事件に発展したブラック百姓もいたりして、課題が多いのも事実です。

今、農業分野では、実習生制度の改善や、外国人労働者雇用のシステム作りが早急に求められているのです。


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私の先輩は、昨年から、ニンジン栽培を大々的に始めました。
掲げた目標は「屈(かが)まないでするニンジン作り」。
今ある機械の改善や新しい機械の製作などを進めることによって、身体的負担を減らすことで、高齢になってもできる農業を目指すのだとか。
逆転の発想で、新しい労働力を求めるのではなく、今ある労働力の寿命を延ばそうというもの。
なかなか面白い取り組みですが、果たしてどうなることか、、、、 注目しています。


ちなみにるしあんのハンバーグに添えてあるニンジンは、その先輩からいただいたニンジンなんですよ!!





〈参考:資源・食糧問題研究所代表 柴田明夫「経済観測」〉



posted by るしあん at 14:50| Comment(0) | 日記
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