2018年11月08日

グアム(子)


もう四半世紀も前の話し。
私が青年海外派遣事業でホームステイしたことがあったので、その返礼で、日本を訪れる海外(UAE)の青年をホームステイさせることになったのです。

娘は外国からのお客さんを迎えるのが嬉しいらしく、
「どこへ連れていってあげようか」「何を食べさせてあげようか」「言葉はわかるかな」などなど、とても楽しみな様子。

かたや、超ビビリな息子は、
「外国の人はこわくない?」「鉄砲、撃たない?」「ぼく、英語がわかんないよ」と、
おびえまくり。
あんまり「どんな人が来るの?」としつこかったので、ちょうど観ていたビデオを指差し、「ほら、こんな感じの人だよ」とターバン姿のいかにもアラブ人って感じの役者を教えたのでした。
ところが観ていた映画が悪かった。そのアラブ人がいきなりマシンガンを乱射し始めた。
「うわ〜ん! ぼく、こわい〜! こんな人、うちに来ちゃイヤだ〜!」
大声で泣きわめく息子にお手上げ。

それから毎日、「ボクんちに外国の人、連れてこないでぇぇ」とグズられることになったのでした。
ホトホト手を焼き、仕方ないので、女房と相談して、子ども達を連れてグアムに旅行することにしたのです。
案の定、到着したとたん、「ボク、おうち帰る!」と言われ、いきなりグアムに暗雲が立ち込めたのでした。

その後は、ホテルやマリンスポーツセンターなどの現地スタッフのやさしいおもてなしに、少しずつ息子も軟化し、プールでは係のお兄さんと仲良く遊べたのです。
帰国する頃には、「外国の人、やさしいんだね」なんて笑顔で言っていて、私も女房もホッと胸をなでおろしたのでした。




そして、その翌月、UAEの青年を我が家に迎えたのです。
アブドラは、礼儀正しく、どこか凛としていて、やさしい青年でした。
私達家族にもすぐにうちとけてくれ、とても楽しい数日間を過ごすことができたのです。

娘は小さいながらもホスピタリティーを発揮し、折り紙や日本の歌などを教えていました。
「サオリは可愛い。とてもやさしい。息子の嫁にUAEに連れて帰りたい。」
「ダメだよ、アブドラ。娘は遠くにやらないよ。」


息子といえば、、、
お察しの通り、ホームステイの間じゅう泣いてばかりいました。
おかげで、アブドラの口グセは、
「ヘイ、レイジーボーイ(ぐずりん坊)! アラブの男の子は泣かないんだぜ!」


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今にして思えば、あのホームステイ受け入れがあったから、初の海外家族旅行ができたんだろうなあ。
我が家の楽しい思い出です。




あの時グアムに連れていってもらった娘が、今度は自分の子ども達をグアムに連れてった、、、、

なんて時間の過ぎるのは早いのだろう。
私達も歳とったもんだ―――





実は、ホームステイには後日談があって……
アブドラが帰国して数日後、在日本アラブ首長国連邦大使館から我が家にお礼の電話があったのです。
「自国の青年がステイさせてもらったくらいで、わざわざ大使館がお礼を言ってくるなんて、なんともまあ義理がたい国だ」と思っていたのです。
そしたら、聞いてびっくり!
なんと、彼はUAEを形成する首長国のひとつ、フジャイラの王位継承権を持つ王族だったのです。

しまった! 娘を嫁にやると言っときゃよかった!


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posted by るしあん at 17:41| Comment(0) | 日記
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