2019年06月19日

富栄養化


昨日のブログで肥料のことについて綴りましたが、私は決して化学肥料を推奨しているわけではありません。
私自身は、なるべく無農薬で栽培し、土が痩せてくると有機肥料(牛フンや馬フンetc.)を使っています。
化学肥料は、土の酸性化の中和のために苦土石灰を使い、あとは畑を休ませる時に雑草の根を溶かすために石灰窒素を使うくらいにしています。


今日は、化学肥料が自然破壊する事例をひとつ紹介します。
ホームセンター園芸館などでは、実に様々な肥料が安価で並んでいます。
有機肥料はじっくり効くのに比べ、化学肥料は即効性があって、ついつい手軽に使ってしまいます。
そして、必要以上の量を使ってしまいがち。

生育のスピードが遅いときに大量の肥料をまいても、野菜はその栄養を吸収しきれません。
そして、余分な、化学肥料に含まれる硝酸態窒素などの窒素成分が雨水に溶け込み地下水を通じて海に流れ出ていくのです。
結果、海中の窒素やリンなどの栄養物が過剰になってしまいます。

この「富栄養化」が、サンゴ礁に深刻なダメージを与えているのです。



数年前より、東京農業大学、琉球大学、地元環境団体が共同で、与論島など南西諸島で実証実験を行っています。
それによると、サトウキビの栽培初期に大量の化学肥料が用いられ、その時期に地下水の窒素濃度が高い傾向にあることを突きとめました。
そして、その地下水の窒素がサンゴ礁海域に流れ込むと、植物プランクトンや藻類を異常発生させてしまいます。
そうすると、海の透明度が落ちてしまい、サンゴの中で生きる褐虫藻の光合成を妨げてしまい、やがてはサンゴを死滅させてしまうというのです。


san5.jpg



海無し県の群馬の山間部で百姓していても、なかなか海にまで思いを馳せることはできませんが、ときには田畑から沁み出た富栄養水が利根川を通じて海に流れ込むところを想像してみるのもいいかもしれません。




肥料に関して言えば、与え過ぎは返って野菜の成長を妨げてしまうとも言われています。
まさに“過ぎたるは及ばざるがごとし”。


「無駄な肥料をまくことがなければコストが下がり、収穫量があがる。
農家にとってもいいことだし、地下水や海の環境負荷も軽減できる。」


ときには、こんなことを考えながら化学肥料を使ってください!!





posted by るしあん at 15:47| Comment(0) | 日記
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