2020年09月22日

楽観主義の功罪


パレアナ効果とは、アメリカの心理学者チャールズ・オスグッドが1964年に提唱した研究であり、その内容は、
「ネガティブ(否定的、悲観的、後ろ向き)な言葉よりもポジティブ(肯定的、楽天的、前向き)な言葉の方が大きな影響を及ぼす。」
というものです。
エレナ・H・ポーターのベストセラー小説『少女パレアナ』にちなんで命名されました。
日本においては『愛少女ポリアンナ物語』という題名でアニメ化されたので、心理学用語も“ポリアンナ効果”と呼んだ方が馴染みがあるかもしれません。



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少女パレアナは、何にでも「良かった」を探すことで人を幸せにしていきます。
このパレアナの楽観主義が、ちょうど研究内容にマッチしていたということなのでしょう。

パレアナ(ポリアンナ)効果とは、一般的には、
・ポジティブな感情を伴った記憶ほど思い出しやすく、ネガティブな感情を伴った記憶は思い出しにくい。
・一般的に人は肯定的な評価を好む。
・マスマーケティングにおいて、否定的評価は肯定的な評価に比べて集まりにくい。
と定義されています。

今風に言えば、シリアスな投稿より前向きな話題の方がたくさん“いいね”が付くといったところでしょうか。




政治の世界においても、楽観的な主張の方が選挙で圧倒的に有利といわれています。

先日、アメリカCDC(疾病対策センター)のレッドフィールド所長は、上院小委員会において、新型コロナワクチンを国民に広く供給できるのは2021年半ばと発言しました。
すかさず、トランプ大統領は10月かそれより少し後に開始が可能になると思うと述べたうえで、年内に1億人分を供給できる可能性があると反論してみせました。

これこそ、まさに選挙対策の一環で、ポジティブな言葉で国民にアピールしたものなのでしょう。
まっ、でも大統領のこのワクチン発言にポリアンナ効果が発揮されるかどうかは甚だ「?」ですが、、、




しかし、このポリアンナ効果も“ほどほど”がいいらしく、行き過ぎた楽観主義は精神疾患のひとつとされています。
それが「パレアナ(ポリアンナ)・シンドローム」です。
これは、楽観主義どころの話しではなく、少しでも困難なことに出会うとすぐに“現実逃避”してしまい、家族、友人を振りまわしてしまいます。



話しはちょっと脇に逸れますが、先月、お亡くなりになった三浦春馬さんの遺作ドラマ『おカネの切れ目が恋の始まり』が始まりましたね。
今晩が第2話の放映ですが、先週(初回)が面白かったので楽しみにしています。

三浦春馬演じる“いくらも迷いなくお金を使う浪費男子”。
キャラを立たせるためにいささか誇張された役になってますが、あれも一種の「パレアナ・シンドローム」といえるかもしれません。

もしかしたら、貴方の周りにも、底抜けに楽天的で脳天気で、時には貴方や周囲の人をドン引きさせてしまうような人はいませんか?



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さて、トランプ大統領ですが、、、
西海岸で続く山火事(LAはオレンジ色に染まり、まるで火星のよう)ですが、脳天気に「じきに涼しくなるサ」と言い放っていました。
二酸化炭素排出による地球温暖化の影響を認めたくないのか、本当にパレアナ・シンドロームなのか、いやはや、なんともまあ、、、

対立候補のバイデンさんは、ここぞとばかり、「トランプは“環境放火犯”だ!」と攻勢を強めています。
“環境放火犯”とは言いえて妙、思わず笑ってしまいました。
バイデンさんに座布団1枚!!

そして、これを伝えた新聞の見出しが「トランプに山火事が“飛び火”した!」
新聞記者にも座布団1枚!!





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ブラジルのボルソナロ大統領のアマゾン森林火災やコロナ対策も典型的な「パレアナ・シンドローム」なんだろうなあ!?

こうして見ると、悲観論者よりある程度の楽観主義者の方がリーダーにはふさわしいけど、「リスク管理能力」を備えていることが最低限の条件なのでしょうね。
パレアナ・シンドロームの首長の下では、国民は大変だ、、、


それにしても、菅総理、もう少し笑顔を見せてもいいんじゃね、と思うのは私だけ?




明日は、今日の真逆の心理的効果について書きます。
ポジティブな言葉や態度で惹きつけるのではなく、恐怖心を煽って人心を集める方法です。





posted by るしあん at 23:09| Comment(0) | 日記
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