2020年09月24日

ドッグ・ホイッスル


さて、問題です。
これは何のテレビCMでしょうか?


ある老婆の部屋。
老婆はひとり暮らしの白人で、夜更けにテレビを見ています。
ニュースでは、警察の経費削減を求めるデモ隊が警察と衝突し、一部が暴徒化して商店を襲う様子が映し出されています。
そこにナレーションで、「経費削減のため、警察の合理化に賛成しています……」。

老婆の背後には侵入してきた黒ずくめの強盗団が、、、
慌てる老婆。電話を取り、すぐさま警察に助けを求めます。
しかし聞こえてきたのはテープの声。
「只今、警察では合理化のため職員がおりません。後ほど、警察より折り返しご連絡をいたしますので、しばらくお待ちください。」

床に、ぽとり、、、 受話器が落ちたシーンでCMは終了するのです。



“なんじゃ、こりゃ!?”と思うのですが、正解は「トランプ大統領の選挙CM」でした。
別に、共和党やトランプさんの素晴らしさを訴えているわけでもないし、「こんな安っぽいドラマで、ほんとに効果あんの?」と思いません?

実は、デモは『Black Lives Matter』を彷彿させ、暴徒化して略奪行為をした黒人は実際に黒ずくめの格好をしていました。
合理化云々のナレーションはサンダース候補の訴えを模倣しています。
そう、このCMには、白人層の差別意識と黒人への恐怖感を刺激する要素がちりばめられていたのです。


そんな設定を聞いて、改めてCMを見直してみても、やっぱり、効果には「?」と思ってしまいますが、、、



ところが、そう思うのはあなたや私がアメリカ人じゃないからなんですって。
これを見たアメリカ人、とりわけ共和党を支持する白人には、得体の知れない恐怖感が湧き起こり、自分達を守ってくれる強いリーダーを求めるようになるのだそうです。
いわば、人間の心理を研究し尽くした巧みな訴求効果といえるかもしれません。



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このように、一般の人には分からなくて、ある特定の集団に強烈にメッセージを伝える手法を、犬笛になぞらえて『犬笛効果』と呼ぶのだそうです。

ご存知の通り、犬笛とは、犬にしか聞こえない周波数を発する笛のこと。
トランプ陣営は、犬にしか聞こえない周波数のように、差別意識の強い人を刺激する差別助長のメッセージをさりげなく選挙広告に盛り込んでいたのです。

トランプ大統領の支持層には、権力への服従を是とする権威主義的な価値観を持つ人が多いと言われています。
この権威主義的な人は危険や脅威に敏感で、危機感を抱けば抱くほど強権的な指導者を求めます。
結果、トランプさんへの票が増えるという次第!!



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あなたも、私も、もしかしたら知らぬ間に何かの“犬笛”を聞かされているのかも……


きゃ〜〜、こわい \(゜ロ゜)/




posted by るしあん at 22:05| Comment(0) | 日記
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