2022年11月15日

静けさの魅力


バーデン(Baden)とはドイツ語で「入浴する」という意味です。
それがそのまま街の名前になったのが、ドイツ黒い森地方の温泉地のバーデン=バーデン。
それにあやかって日本でもバーデンの名を冠する温泉施設やビア・レストランが少なくありません。

そんなバーデンですが、もう1つ有名な街があります。
それは、オーストリアの首都ウィーン南方の温泉地、バーデンです。
硫黄泉で知られるこの街の誇りは、温泉の他に「ベートーベンが第九を作曲した街」ということです。
来月師走になれば、何かと聴く機会の増える「第九」ですが、場面を日本に置き換えて草津の湯に浸かりながらベートーベンが鼻歌まじりにあのメロディーを作っている姿を妄想するとチョット笑えますよね。

1950年代、バーデンは車の普及とともに騒々しさと排ガスに包まれ、保養地としての評判は地に落ちました。
湯治客は最盛期の10分の1にまで減ってしまったそうです。
追い込まれて61年に制定したのがオーストリア初の「クラクション禁止」条例です。
その後、車の乗り入れ自体を禁じました。
「リゾートにとって静けさは命。それを取り戻したい。」
市民たちの一念が実を結び、温泉人気は復活しました。
そして、バーデンは芸術と温泉のリゾートとして世界的に知られるようになり、昨年、とうとう「世界遺産」に登録されたのです。



bade01.jpg




これにならう動きが日本国内においても続き、同様の条例は今や1,000以上の自治体に及ぶそうです。
日本では排気ガスによる環境破壊から自然を守る目的での条例が多いようですが、「静けさ」も重要なファクター。

雪降る中での露天風呂なんて、世の中のすべての雑音を雪が吸いこんでくれて何ともいえない味わいがあります。
改めて気づかされるのは「静けさの魅力」です。




あなたもこの冬は車の騒音から隔離された秘湯へお出かけしてみては!!






posted by るしあん at 18:40| Comment(0) | 日記
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