2022年11月19日

トイレ


今日11月19日は国連の定める「世界トイレの日」。

なにかと外国から称賛される日本製品ですが、中でも特に人気が高いのが温水洗浄便座です。
私が高校を卒業する頃だったと思いますが、「お尻だって洗ってほしい」のコマーシャルで新発売され大ヒットしました。
今でもテレビCM史に残る名コピーです。
東陶機器(現TOTO)が、アメリカの医療機器に着想を得て「ウォシュレット」の名で開発、販売したのですが、ハイテク便器はその心地良さからたちまち世界に広がりました。

そして、この「ウォシュレット」は、「不浄」というトイレ観も塗り替えました。
シンガポールの社会起業家ジャック・シム氏は、「トイレは世界一幸せな部屋」と強調し、ついには世界トイレ機関を立ち上げてしまいました。
そして、ジャック・シム氏は世界の人々が安心して使えるトイレの普及を訴え続けているのです。



国連児童基金(ユニセフ)によると、世界の20億人は安全で衛生的なトイレが自宅になく、うち7億人近くが屋外で排泄しています。
地面に穴を掘っただけのものなど、不衛生なトイレは感染症の原因にもなります。
水の汚染による下痢症で毎日700人を超える子どもが亡くなっています。

20年くらい前に、国際医療ボランティアでミャンマーを訪れたことがあるのですが、私たちの訪問の前年に地方の小さな村で、トイレ用の穴からスコールであふれ出した汚水が井戸に流れ込み生活用水を汚染し村中がアウトブレイク。
村の大半の人が大腸菌、赤痢菌に犯され亡くなるという悲劇が起こりました。
当時は一旦民主化する前の軍事政権時代でスーチー女史が軟禁状態ということもあり、経済制裁のため外国政府からの援助が乏しく、国民生活は苦しいものでした。

私たちは小児麻痺(ポリオ)ワクチンを携えて、学校や公民館、保健所などを訪問したのですが、その時、日本人の民間ボランティアが設置したトイレを案内してもらいました。
子ども達の笑顔はとても明るく輝いていました。

下の写真はワクチン接種会場になった学校の校庭に作られたトイレ。
『Womens Federation for World Peace』から寄贈されたものでしたが、きれいに保たれていて、子ども達が感謝しながら使い、ていねいに掃除をしている様子が伝わってきました。



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現在、日本の住宅設備大手のLIXILは途上国の下水道のない地域にトイレを普及させる活動に取り組んでいます。
「安全な(Safe)トイレ」から「SATO」と名付けられた簡易式便器なのですが、地面に掘った穴に差し込むことで設置できるのです。
プラスチック製で2〜5ドルと安価。
用を足した後に水を少し注ぐと、その重みで底のふたが開いて流れる仕組みなのです。
これで悪臭や虫を防げるそうです。
これまで40カ国以上で2,000万人以上のトイレ環境を改善してきており、途上国の新型コロナ禍にも感染抑止力を発揮しているのです。



日本発の技術が、ハイテク(洗浄便器)とローテク(簡易便器)の両面から世界の人々を笑顔にしていると思うと、なんか嬉しくなると同時に誇らしくも感じます。




そうそう、冒頭紹介したジャック・シム氏が立ち上げた世界トイレ機関の創立日が11月19日なんです。
これが、後の国連「世界トイレの日」になったのです。

今日は、日本の技術に感謝し、清潔な空間で用を足せる幸せを噛みしめながら、お尻を洗ってもらいましょう(*^^)v







posted by るしあん at 20:49| Comment(0) | 日記
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