2022年11月24日

コメの霊力


毎年、新米が獲れると都会に住む親戚に挨拶を兼ねて送っています。
今年は伯母の法事で久しぶりに会った従姉家族にも送ったのですが、美味しいと誉めてもらえて、、、
新米の出来栄えを誉めてもらえるのは何より嬉しいもので、百姓冥利に尽きるというものです。
昔からコメには人を元気づける霊力があると考えられていますので、元気を届けられたかなあ、なんて思っています。



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この秋とれた新米を今年米とも呼びます。
――病む母の 粥にまづ炊く 今年米―― 根岸善雄
俳人根岸の心のどこかには、コメは邪気を払い、人を元気づける霊力があると考えた昔の人の思いが生きていたのでしょう。

民俗学者の柳田国男によれば、昔は重病の人の耳元でコメ粒入りの竹筒を振って音を聞かせる「振り米」の習俗があったといいます。
コメの霊力によって回復を願ったそうです。
そこには大切な家族を思う人々の温かい気持ちが見てとれます。

やがて、この「振り米」の儀式は、「振り米までしたのに定命だ」との“みとり”の儀式となっていったそうです。
地方の一部では、今でも納棺の時に米を振る儀式が残っているところがあるようです。



また、昔はコメがハレの日の食物でしたが、反対に火災や水害などの凶事の際にも食べられたそうです。
人の元気をよみがえらせる力を期待してのことです。

正にそう。時代を超えてもコメは人を元気にするのです。
どんなにつらく悲しい時でも、たとえ食欲がなくなるほどの苦しい時でも、“とりあえず食べる”ことが大事なのです。
食べれば身体も心も立ちあがることができるのですから、、、




残念ながら、一昨年、昨年は、コメの需要が激しく落ち込みました。
家庭向け需要は巣篭もり消費で増えたものの、営業自粛によって外食需要減、外国人観光客の需要消滅が、それを大きく上回る落ち込みをもたらしました。
今年はウィズコロナに舵を切り行動制限のない生活になってきていますが、まだまだコロナ前に戻るのは時間がかかりそうです。

人口減少、消費者のコメ離れにコロナ禍が加わり、コメ農業の苦境は続きますが、私もコメの癒しの力を信じて、頑張ってもうしばらく米作りに精を出そうと思います。

ご先祖さまの力も借りたいコメの霊力の復活です。




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posted by るしあん at 18:53| Comment(0) | 日記
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