2023年02月13日


今日、2月13日は広瀬爽彩(さあや)さんの命日です。
2年前、真冬の寒さで凍てつく北海道旭川市の中学2年生の少女はいじめにより自ら命を絶ちました。
この寒空の下、彼女はどんな気持ちで家を出たのだろう。
寒かったでしょう。
怖かったでしょう。
この世界はそんな少女を助けることはできませんでした。

いじめの実態が明らかになるにつれ、犯人の同級生達の卑劣で冷酷極まりない仕打ちに吐き気をもよおしました。
そして、、、
傍観する共犯者。
事なかれ主義の教育現場。
保身に走る行政機関。
いじめ自死事件が起こるたびに見られるいつもの光景に暗澹たる気持ちにさせられ心が締め付けられます。



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思えば、いじめ自殺の問題を社会に問いかけたあの事件からもう37年も経つのに、社会は何も変わっていないということなのだろうか、、、
その朝、スニーカーを履いた少年、鹿川裕史君は、玄関でためらっているように見えました。
母親は「おや」と思ったそうです。
不安は的中。
鹿川君は翌日、東京の自宅から遥か離れた盛岡市の駅ビル地下街のトイレで変わり果てた姿で見つかりました。
1986年2月1日、、、 凍てつく寒さの日のことでした。
「葬式ごっこ」などの陰惨ないじめに遭い、悲痛な遺書を残しての自殺でした。
当時、ワイドショーでは、彼が記した「生きジゴク」などの言葉がセンセーショナルに取り上げられ、そのいじめの実態は世間に大きな衝撃を与えました。

担任教諭まで一緒になってやった「葬式ごっこ」。
クラスみんなが参加し、参加しなかった者は傍観するだけ、、、
孤独で、たった一人いじめに耐える少年。
事件が明るみに出ると、言い訳に終始する学校。
事なかれ主義の教育現場。
保身に走る行政機関。
この構図は、35年も経った旭川でも見られたのです。



全国の小中学校などが認知したいじめ件数は昨年度も61.5万人超(前年比19%増加)に達しました。
某評論家が「学校が把握に努め軽微なものまでカウントするようになったからここ数年の認知件数が増えた」としたり顔でコメントしていましたが、、、
こいつ、バカなの!?
いじめに軽微もクソもあるかい!

615,351件、そのひとつひとつに、今日に絶望し、明日におびえる辛酸があることを決して忘れてはならないのです。



鹿川君は、、、 広瀬さんは、、、 あの朝、どんな思いで氷の世界を歩いたのだろう。

「もうバカな事をするのはやめてくれ」と願った鹿川君の叫びは加害者や大人たちに届いたのだろうか。

誠実な事実解明こそが、命を絶った子どもたちを救う最後の機会かもしれません。

いじめを根絶して、子どもたちみんなが安心して過ごせる社会にすることが私たち大人の責任なのです。





今朝は一段と寒く、空は暗く、冷たい雨が地面を濡らしています。
また、雪に変わるのだろうか ―――





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posted by るしあん at 10:14| Comment(0) | 日記
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