2023年03月11日

木のにわとり


ワールド・ベースボール・クラシックが始まりました。
連日、テレビに釘づけです。
侍ジャパンの活躍おかげで、お酒が美味しくてついつい毎晩飲み過ぎてしまっています。
大谷翔平選手を見ていると、選手としての大記録に加えて、ファンや野球関係者を大切にする姿にも好感が持て、いつも「大谷こそ正に木鶏(もっけい)だなあ」と感心しています。



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「われいまだ木鶏たりえず」。
これは、大相撲の昭和の大横綱双葉山の言葉です。
双葉山といえば、敗戦後の混乱期から高度経済成長前夜の頃に活躍した横綱ですので、まさに日本の復活を象徴した存在でした。
そして何といっても“69連勝”の大記録が有名です。
冒頭の言葉は、70連勝を逃した時、自分を戒めるために発したといわれています。

木鶏とは、まるで木彫りのにわとりのように徳が身につき、全く動じない最強の闘鶏のことです。

双葉山以降、歴代の多くの横綱が木鶏を目指しました。
白鵬関のように“徳”を忘れ“強いだけ”の残念な横綱もいましたが、師匠の間垣親方は木鶏を目標としたひとりでした。

強さに磨きをかけることに加え、人格的にも尊敬される選手になってこそ、木鶏たりえる人物なのです。



そして、また、木鶏にはこんな言葉もあります。
「木鶏子夜(しや)に鳴く」。
子夜とは子(ね)の刻、今でいう深夜12時前後を指します。
つまりは人知れぬ時間帯の人知れぬ働きのことです。

トップに立つ人は、人の目にふれない所で努力、精進をしているのです。

木鶏とは生まれながらの天才ではなく、努力によって強くなり、人格を磨くことで徳を積むのです。




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さあ、今宵も焼酎片手に侍たちにエールを送るゾ!!

がんばれ! ニッポン!!





posted by るしあん at 19:05| Comment(0) | 日記
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