2023年04月22日

極めるということ


前回は笑いについて書いたので、今日も落語の話題で。

私が大好きな噺家、故柳家小三治さんは五代目小さん師匠の弟子ですが、若いころに師匠から言われた小言を大切にしていたそうです。
ある日、トリを務める小さん師匠が前座の小三治さんの落語を舞台袖で聞いていた時のこと。
小三治さんの落語はお客さんに受け大きな笑いが起きていました。
ところが、その日の公演も終わり一段落していると、小さん師匠は小三治さんにこう切り出しました。
「お前の噺は面白くねえな」。
ウケていたのに、と怪訝そうな顔をする小三治さんにこう続けたそうです。

「落語は笑い話しじゃねえんだ。落語はお噺なんだ。」

生前、小三治さんは雑誌『別冊太陽』に、この若い時のエピソードを書いています。
「師匠の小言、これはね、奥が深かったですね」と、師匠の言葉をずっと大事にしていることを披露していました。

薄っぺらな芸はやがてお客さんに見透かされてしまうことがわかっている小さん師匠は、弟子がここで成長を終えてしまわないように導いていたのです。
そして、小三治さんは師匠の言葉を胸に落語の本質を追究していくのです。

小三治さんの求道者のような姿勢が、その芸を国宝にまで昇華させたのかもしれませんね。

「今日は良かったなんて思ったことがない」と精進を続けた人間国宝は死の直前まで高座を務めたのです。
何とも粋で知的で上品な笑い、、、 心から「また聞きたい」と思います。




何事も「満足したらそこで終わり」なのかもしれませんね。
大谷翔平選手も決して現状に甘んじることなく、日々、強く軟らかい筋肉を付けるためのウエイトトレーニングを欠かさないそうです。

私なんぞ、妥協と中途半端な満足だけで生きてきたもんなあ、、、
大成しないわけだ (T_T)




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posted by るしあん at 23:15| Comment(0) | 日記
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