<昨日のつづき>
ミャンマーの話しに戻しますが、私たちが訪問していた時にちょうど中国の江沢民国家主席が国賓としてミャンマーを訪れていました。
それはそれはものすごい歓迎ぶりでした。
街には歓迎の横断幕が並び、高速道路や幹線道路は専用道路として封鎖されました。
近くの学校では壁に「熱烈歓迎」と書かれ、校門前の道路は数日前に舗装し直されたそうです。
軍事政権に手を差し伸べるのは中国だけという背景もありますが、「唐」「驃」の時代からの歴史的関係の深さも江沢民歓迎に表れていたのだと思います。
武漢で新型コロナが発生したばかりで中国が混乱をきわめていた時(2020年1月)に、習近平国家主席が国賓としてミャンマーを訪れました。
この時はNLD(国民民主連盟)が政権を握っていた時でした。
アウンサン・スーチー国家顧問が習主席と仲良く握手をする姿にはホントびっくりしました。
もしかしたら、スーチー女史は西側を裏切ったと感じた人もいたかもしれません。
ミャンマーでは政権がどういう形であれ、その政治的背景、歴史的背景から中国に対する歓迎ぶりは、変わらないものなのでしょう。

力による現状変更を図る中国はASEANでも嫌われ者ですが、ミャンマーにとっては中国は支援してくれる大事な国であり、中国にとってもミャンマーは戦略的に重要な友好国です。
海と陸のシルクロードに沿った広域経済圏構想「一帯一路」にもインド洋につながるミャンマーは欠かせないのです。
中国はかつて国際的に孤立した軍事政権を支えて影響力を強めました。
前述のように、NLD時代にはアウンサン・スーチー氏とも良好な関係を築いて、ミャンマーが内政でどっちに転んでも重要な関係を失わないようにしてきました。
習近平国家主席の1年後にミャンマーを訪問した王毅外相は、軍事クーデターを起こしたミンアウンフライン最高司令官、拘束されたスーチー氏、ウィンミン大統領とそれぞれ会談しているのです。
新華社によると、ウィンミン氏が台湾、チベット、新疆について中国の立場を支持すると表明したことに、王毅氏は「100点満点の回答だ」と喜んでいたとか……
ピュー王国遺産など豊かな観光資源を持つミャンマーへの外国人旅行者はコロナ禍まで拡大を続け、外貨獲得源になってきました。
トップはやはり中国人でした。
コロナが落ち着いた今、再び、中国人観光客が戻ってきています。
しかし――
その一方で、ミャンマーは腹の底では中国を警戒しているとの憶測もあるようです。
ベトナムなどと同様に巨大な隣国への恐れもあり、インドや日本とも関係を強化したいのが本音のようです。
民主主義の旗を掲げて同盟国をまとめたいバイデン米政権。
G7の議長国として、アメリカに追従して民主主義を声高に訴える日本政府。
歴史的には、日本も中国をにらみミャンマーを重視してきました。
バイデンさんをむげにもできないキシダ首相、、、 ミャンマー軍事政権に対して最も難しい対応を迫られているのは実は日本なのではないでしょうか。
<おまけ>
昨日から始まったヒロシマG7。
明日のウクライナ・ゼレンスキー大統領の電撃来日で、俄然、軍事的な結束が中心のサミットになってしまいました。
せっかくヒロシマという被爆地で平和を追求できる絶好の機会だったのに……
原爆資料館もすべて視察せずに展示品の何点かを移してそこを見て回ったとか、、、
そして、マスコミはシャットアウトして展示品を見る各国首脳の顔を隠す徹底ぶり。
“警備”が理由だと言ってるけど、ホントはどうせ投下したアメリカ大統領やアメリカ世論に忖度したんでしょ。
なんだかなあ〜 (+_+)

キシダさんのこの笑顔。
故郷に錦を飾れてホント嬉しそう。
まさに今がキシダさんの人生のサミット(頂上)なんだろうなあ、、、
おめでとさん ヽ(*´∀`)ノオメデト─ッ♪
知らんけど……