以前、父のお世話になっている老健施設の顧問医師と話した時のこと……
「最近は散歩信仰のおかげで元気な徘徊老人が増えているんですよ」とのこと。
施設では出館管制をしているので認知症患者の方が外に出てしまう心配は少ないのですが、家庭ケアの場合、迷子になってしまう老人が増えているそうです。
認知症を発症する前に、健康のためにと普段から散歩で足腰を鍛えているので、短時間のうちに遠方まで歩いてしまう方も少なくないようで、、、
そのため、警察の捜索も県境を越えて近隣の県警への要請が出ることもしばしば。
るしあんの近くには利根川サイクリングロードがあって、朝に、晩に、散歩を趣味にしているおじいちゃん、おばあちゃん達が元気に歩いています。
先生の話しを聞いてからというもの「徘徊アスリートにならないでね」と見守っています。
先生がおっしゃることには、身体だけじゃなく“頭を鍛える”散歩を心がけることが重要だそうです。
ポイントは、、、
・歩くことだけに執着しないで、時には歩を止めて草花を愛でる、青空や雲を愛でるなど、目から脳(心)に刺激を与える。
・散歩している人、連れられている犬、農作業をしている人など、散歩中に出会う人や動物に話しかける。あいさつだけでもOK。
そして、1番のおススメの脳トレがこれだそうです。
・自動車ナンバー計算訓練。
やり方は実に簡単です。
散歩の途中、通りすがりの車のナンバーを見て、、、
ナンバーの4つの数字を使って、真ん中の「―(ハイフン)」の右2つの数字と左2つの数字を演算して同じ数字にするだけ。
例えば、『12−34』というナンバーなら「2−1=1」「4−3=1」という具合。
『43−84』なら「4×3=12」「8+4=12」で左右が同じ解になりますよね。
『23−27』なら「2+3=5」「7−2=5」。
こうやって、計算をすることで脳が活性化し認知症予防になるそうです。
先生いわく「歩くと同時に“頭の体操”をしてあげましょう」。
慣れれば見かけた車を次々に計算できるようになります。
また、答えは1つと限らないので、いろいろな演算を試して違う解で一致させてみましょう。
ちなみに達人になってくると、この『23−27』は例以外の計算でも同じ解にできます。
時には、どうあがいても同じにならない並びのナンバーもありますが、肝心なのは「考える」という行為。
ですから、答えが出なくてもちゃんと“認知症予防”になっているそうです。
あなたは身体的な健康を気にするあまり、“歩くこと”だけに囚われていませんか?
足腰と一緒に頭(脳)も鍛え、ついでに心の健康にも注意を払いましょう。

※先ほどの『23−27』のもう1つの答えは、、、
「3の2乗=9」「2+7=9」
四則演算以外もOK。もちろん、関数だって使っていいんです。
肝心なのは“頭をフル回転”させること(^O^)