2024年01月19日

最優先すべきこと


昨年末に南アフリカが国際司法裁判所(ICJ)(オランダ・ハーグ)へ「イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの大規模攻撃はジェノサイド条約違反だ」として提訴しました。
先週、11日に審理が始まりました。
初日は南ア側、翌12日にイスラエル側が出廷して弁論が行われました。
審理終結には数年かかることになりますが、「作戦停止を命じる暫定措置」が早い段階に出れば、イスラエルによるパレスチナ人虐殺が止められるのではとの期待が持てます。
ただ審理が開始されてからも大規模攻撃は続いており、今のところ残念ながら、戦況に影響を及ぼす可能性は極めて低いのでしょうね。



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ジェノサイド条約は、ジェノサイドを「人種、民族、宗教集団を全部または一部破壊する意図で殺害すること」と定義しています。
そもそも、この条約はナチス・ドイツのユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)への反省から1948年の国連総会で採択されたものです。
ジェノサイドを国際法上の犯罪として、各国に防止と処罰を求めています。

今回の裁判は、いわば、ホロコーストの被害者が加害者となって行っている虐殺行為をアパルトヘイトを乗り越え平和を希求している国が提訴しているということ。
一昔前では想像すらできないことが起こっているのですから、ホント歴史ってすごい、、、
この裁判もいずれ歴史の1ページとして語られる時がくるのでしょうね。

南アについては、アップルタイザー不買やクイーンのライブなどなど書きたいことはたくさんあるのですが、いづれまた別の機会で、、、
話しをイスラエルに戻します。



イスラエル側の弁論の要旨は、「軍事行動はテロ組織(イスラム組織ハマス)のみに実施している。民間人被害を最小限にし、人道支援にも努めている」としています。
しかし、事実として、ガザでは戦闘で2万3,000人以上が死亡し、うち7割強が女性と子どもなのです。
テロに対する攻撃というより、まるでパレスチナ殲滅がオペレーションの目的の様相を呈しています。

南アは「イスラエルは集団としてのパレスチナ人破壊を意図している」として、条約義務違反に当たると宣言するよう求めています。
停戦の暫定措置が1日でも早く出ればたくさんの市民の命が救えるのです。



ただ今回の提訴について、イスラエルの軍事作戦がジェノサイドにあたるかは専門家の間でも見解は割れています。
イスラエルの国際法学者、アミハイ・コーヘン氏は「軍は国際法に従って作戦を展開している」と主張し、「南アには悪意を感じる」となじっています。
かたやレバノンの国際法学者、ダニア・コレイラト・ハティーブ氏は「政治家が、ガザ住民の外国移住の話しをしている」と主張しており、「土地を奪う行為もジェノサイド」と強調しています。
国際法の学者でさえ、出自がユダヤかアラブかで見解が対立してしまい、そこに政治が複雑に絡んでくるのですから、一筋縄では行かない裁判になることは明らかです。



大方の見方として、ICJが「作戦停止を命じる暫定措置」を出すのは難しいようです。

しかし、それならそれで、せめて「人道支援物資のさらなる搬入を承認をさせる」ことくらいのことは早急に進めなければ。
今も「武器が隠されているかも」と難癖を付けて、荷物検査のため必要以上にトラックを留め置き、難民に対して水や食料、毛布などが充分に届いていません。



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「人質の解放」と「停戦」って、そんなに難しいことなの?

愚かな指導者達はどうして「市民の命を最優先」に考えられないのだろうか?










posted by るしあん at 15:57| Comment(0) | 日記
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