2024年11月07日

修理のはなし


私の百姓仕事に欠かせないのがトラクターと刈払い機。
猛暑の影響でバンバン伸びる雑草との戦いは熾烈を極め、先月、とうとう両方同時に故障してしまったのです。
トラクターは耕運作業中に異音がして、、、
調べてもらったら、ロータリーの回転軸を支えるベアリングに泥と草が詰まってしまって回転不良を起こしてエンジンに負荷をかけていることが判明。
ベアリングの交換と、各所にグリスを差してもらって、ついでにバッテリーも交換して、元気を取り戻したのです。



tract01.jpg



刈払い機(草刈り機)も同様にエンジンから異音・異臭がして、、、
こちらは量販店(ホームセンター)の園芸コーナーで購入した物だったので、2,500円を払って修理見積もりをお願いしたのです。
結果、「エンジンが完全に焼け付いていて、エンジン交換とその他の部品交換、合せて50,000円程の修理代金となります。」とのこと。
「え〜、50,000円もかかんの? おたくで22,000円で買ったやつだぜ」と、思わず心の声が口をついて出てしまいました。
新品の本体価格の倍以上の修理費とは!
で結局、修理しないで廃棄することに、、、
そして、2,500円の修理見積もり代は返金されないとのことでドブに捨てることになったのです(T_T)


それにしても、、、
初代刈払い機はJAで買った物でメンテしながら10年以上使えたのです。
お値段もプロ仕様だから50,000円以上したんですけどね。
それが壊れてしまって、急ぎで使わなければならずお金が無い時だったので、二代目(2台目)はホームセンターで仕入れてきました。
某有名メーカーの品だったので、それほどヤワじゃないだろうと思っていたのですが、、、
なんと、わずか2年半で寿命を終えたのです。
まさに「安物買いの銭失い」となってしまいました。



kosho01.png



そして、そんなわけで、昨日、三代目を迎えました。
今度は、いつも農業資材を買っている資材屋さんから買ったのです。
もうすぐ閉店するとの葉書をもらっていたので、店長に挨拶を兼ねて買い物に行って来ました。
店長曰く「○○○○で買った物じゃ、農家の仕事には耐えられないよ。有名なメーカーでも○○○○用に作るから長持ちしないんだよ」。
なんでも、メーカー側はバイヤーからとにかく安く作れと求められるので、量販店仕様の物を別ラインで作るのだそう。
部品性能が落ちるので、結局のところ耐久性の無いものになるのだとか。
製造番号が量販店独自のアルファベットや数字が割り振られているのでプロが見れば一目瞭然なんですって。

とは言っても、一般家庭で使うくらいなら量販店仕様でまったく問題はないそうです。
・連続使用しないで、45分くらい使ったらエンジンを止め、冷ましてから再開する。
・市販の混合燃料を使う。自分でガソリンとオイルを混ぜる場合は、保存中にオイルが沈殿することがあるので給油前に缶をガシャガシャ振ってからタンクに入れる。
・余った燃料は必ず抜いて、タンクを空にしてから仕舞う。
この3点を守っていれば、長〜く使えるそうです。

「農家のみなさんは、半日近くもガンガン続けて作業するんだから、やっぱ業務用じゃないと…」だそうで、、、


で、結局、そんなおしゃべりをしながら、「閉店で在庫処分しなくっちゃだから業務用だけど量販店の値段と同じにしとくよ。」と、大幅な値引きをしてもらったのです(*^_^*)
○○○○で無駄にした見積もり代金を取り返したような気分で、ニコニコ顔で帰路に着きました。




そうそう、、、それから、、、
これも店長から教えてもらったのですが、、、
ホームセンターで購入した刈払い機が故障した場合は修理を考えずに新しい物を買った方がいいそうです。
SDGsに反しますが、ホームセンターの刈払い機は“使い捨て”くらいに思っていいみたいです。
修理代を聞くとみんな修理を止めてしまうので、あらかじめ見積もり代金を取るそうです。
メーカーにしてみれば分解して故障個所を探しても修理代につながらないので、先に手間賃をもらう仕組みになっているようですね。
つまり、故障した場合、大抵は想定外の修理代金が必要だから、見積もり代金を無駄にしないで新しい物を買った方がいい、ということなんですって。

家電なども「修理するなら新しい物を買った方が安い」ということがよくあります。
物を大切にしないで、何か不都合があればリセットしまう、、、
こんな社会の風潮は好ましくないことは誰もが分かっているのに、“モノ消費”から抜け出せない、、、(-。-)ハア-゜゜゜なんだかなあ。



なるほどこれじゃあ、「町の電器屋さん」や「町の機械屋さん」も絶滅危惧種になってしまうわけだ――












posted by るしあん at 20:14| Comment(0) | 日記
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