2025年02月04日

地名


埼玉県八潮市で起きた陥没事故は巻き込まれたトラックの運転手の捜索も儘ならず、連日の報道を見るたび心が痛みます。
復旧工事も遅々として進まず、住民の方々はさぞ不便な生活を強いられていることでしょう。
8年程前に起きた博多駅前の陥没では、当時、息子たちが博多に住んでおり随分心配したものですが、あの時は幸いにも1週間程度で修復できました。
八潮では、博多と同じ工法で作業を行っているようですが、下水や雨水に阻まれて計画通りに進んでいないとの報道がありました。
工事関係者やレスキューの方々には二次災害に遭わないよう安全をお祈りしています。



埼玉もここ群馬と同じ「海なし県」。
ニュースを見るたび、なんで「潮」なんて地名なのだろうと思っていました。
ある地質学者の先生がテレビで解説していたのですが、、、
昔、縄文時代の頃に地球温暖化が急激に進んだ時期があり海水面が上昇しました。
それを指し「縄文海進」と呼ぶのですが、その頃は八潮市辺りは「奥東京湾」の海の底だったそうです。
陸地になったのは2,000年程前。
江戸時代になって新田開発が進んだ場所で、元々の地盤がゆるい場所なのだそうです。
そして、市内を流れる中川では、満潮(上げ潮)の時はここまで海水がさかのぼってきていたのだとか。
そこで潮止橋をかけて対策をしていたのですが、そこが“潮止村”。
その後、隣接する八条村、八幡村と合併して「八潮市」が誕生しました。
戦後復興で、工業団地や住宅開発が進みましたが、たびたび地盤沈下事故が起きていたようです。
人災とは言わないまでも、暗渠設置などに際しては、他の地域より綿密な計画・施工を要する場所だったようです。




地名は土地の本当の姿を表すサインとも言われます。
よく知られているのは「蛇」が付く地名には土砂崩れの危険性が高いということ。
ドシャクズレをジャクズレと呼んで「蛇」を当てたという説があります。
「梅」の字は「埋め」に由来して、土砂崩れで堆積した砂地、あるいは埋立地に付いていることが多い地名だそうです。
大阪梅田ではかつて地中から大量の人骨が発見されたことがあり、まさに埋めた地でした、、、
「鮎」が付く地名は、魚の鮎とは関係なく、あゆく(揺く)が語源で、地震災害の多い場所。

こうして見ると、地名には先人たちが残してくれた「生きるヒント」が込められているのかもしれませんね。
残念ながら、平成の大合併を始め様々な合併によって、古(いにしえ)の地名は消えてしまいました。
近頃ではキラキラネームみたいな地名も誕生しています。
キラキラ地名はイメージをよくするため、あえて過去の災害の記憶を消す目的で命名した場所もあるようです。



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もちろん、必要以上に災害を恐れることはありません。
ただ、自分の住んでいる場所の地名の由来を調べることは、自分の町の歴史を知るうえで面白いのではないでしょうか。

そうそう、アプリで「今昔マップ」というのがあって古地図が見られるそうですよ。
新旧の地形図が並べて表示されるので、なかなか便利なアイテムらしいです。




ちなみに我が家の場所。古〜い地名は「女塚(おなづか)」っていいます。
女郎さんのお墓でもあったんだろうか、、、それとも女囚の処刑場、、、
な〜んか、オカルト臭がプンプンする地名なので、怖くて由来を調べる気になれません(◎o◎)キャーー!



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posted by るしあん at 23:10| Comment(0) | 日記
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