2025年09月21日

印象


カラスといえば、集団でゴミをあさる厄介者ですが、このイメージは戦後の高度成長期に定着したそうです。
それまでは、悪食であったもののそれほど嫌われていませんでした。
大森貝塚を発見したモースは、明治初期のカラスを「ここでは優しく取り扱われている」と書いています。
古くから欧米では「死」を彷彿させる不吉な鳥とされていたので、その様子に大変、驚いたようです。
古来、日本においては「八咫烏(やたがらす)」など神の使いとされてきたので、不吉どころかとても尊いものとされてきました。
それが、戦後に欧米文化にふれる機会が増え、洋画などで不気味な存在としてのイメージが徐々に浸透。
生活が裕福になるにつれゴミも増え、食い散らかされることに腹立たしい思いが募っていき、今では嫌われ者の代名詞のようになってしまいました。

地方によってはカラスを食べる文化もありましたが、イメージの悪化に伴い今ではそんな食文化も消えてしまいました。
うちの秋田の親戚は奥羽山脈に近い或る町なのですが、じいさん達の世代は焼き鳥にして食べていたそうです。
都会では増え過ぎたカラス対策として焼き鳥にするのも一つの手でしょうが、さすがに今の時代、まったく売れないでしょうね。



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以前、医療ボランティアでミャンマーに行った時、私たちの面倒を見てくれたWHOのスタッフが教えてくれたのですが、、、
「ミャンマーは貧しいといっても野鳥がたくさんいて、朝、さえずりで目を覚ますことができます。
前任地のラオスでは鳥がいないんですよ。
貧困のため住民が鳥を獲って食べてしまうので、、、」
今では、ニューヨーク・タイムズで「行きたい国」1位に選ばれ、「東南アジア最後の秘境」として人気急上昇のラオスですが、、、
当時は貧困率が33%を超えておりアジアの中で最も貧しい国でした。
近年、改善が進み、世界銀行の指標においても低所得国から低中所得国に格上げされたと聞きます。
「映(ば)える自然の風景」がたくさんあるので、外国人観光客がSNSにアップすることで旅行者が急増し、外貨の獲得を後押ししているようです。
きっと鳥のさえずりも戻ってきていることでしょう。
私もカフェを卒業したら、是非、ラオス、カンボジアに旅行したいと思っています。


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さて、話しをカラスに戻します。
某局のとある番組で、ベランダのワイヤーハンガーを盗むカラスに驚いた中国人のインタビューを、「中国にはそんなカラスはいない」を「中国にはカラスはいない。みんな食べちゃうから」と、事実と異なるテロップを付けて放映。
悪質な印象操作(捏造)としてBPOが審議入りしました。
ちょうどその放送回をON TIMEで見ていた私は、受け答えの面白さに思わず笑ってしまい、同時に前述のWHOスタッフの事を思い出し、なつかしい気持ちになったのですが、、、
後になって、ウソだったと知った時は、腹立たしさよりも、印象操作に簡単に騙され信じてしまったことに恐怖を覚えました。

テレビでフィルターをかけられれば他国や他人を簡単に憎むこともでき、戦争に進むことさえも疑問に思わなくなってしまうのだろうか、、、
SNS然り、ネット動画やフェイクニュース然り、、、


どうしたら、真実を見極める力を養えるのでしょう?――



くわばら、くわばら、、、








posted by るしあん at 22:05| Comment(0) | 日記
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