最近は政治にぶぅー垂れてばかりの私ですが、、、
日々の生活を送る中で、幸せって一体何だろうと考えることがあります。
豊さとは? 貧しさとは?
かつて、「世界で一番貧しい大統領」として有名になったウルグアイの故ホセ・ムヒカ元大統領はこんな言葉を残しています。
――貧しい人とはわずかしか物を持たない人ではなく、いくらあっても満足しない人である。――
ムヒカ氏(愛称:ペペ)は2010年から5年間大統領を務めましたが、その間、大統領官邸に住むことなく農園に住み続けました。
「暮らしぶりに合せた考え」に陥らないように豪華な官邸住まいを避けたそうです。
モットーは「自分の考えで暮らす」こと。
豪華な官邸住まいに慣れてしまうと知らず知らずのうちに自分の考え方が贅沢な方に向いてしまうことが解かっていたのです。
そして、大統領給料の9割を寄付し、農園で暮らしました。
煩悩まみれで物欲のかたまりの私なんぞペペの真似は到底できるものではありませんが、その言葉は心に響いてきます。
12年の国連での演説では……
――我々はグローバル化をしているのか。それとも支配されているのか。――
――我々は単に発展のためではなく、幸せになるためにこの惑星に生まれた。――
持続可能な開発をテーマにした会議でしたが、ペペのこの演説は世界中で大反響を呼びました。
ウクライナやガザの人々、そして世界中の不幸に見舞われている人々、すべての人が幸せになるために地球に生まれてきたのです。
ご存命であれば、是非、直接トランプ大統領に「貧しさ・豊かさの本当の意味」を説いていただきたいものです。
さて、ペペの言葉はなぜこんなにも人々の心に響くのでしょう。
それは、ペペが単なる「清貧」ではないからなのです。
壮絶な人生に裏打ちされているからなのです。
彼は、20代で左翼ゲリラとなり、拳銃を脇に差して人生をかけて戦いました。
そして、13年の投獄生活を送り、脱獄したことも。
おのれの信じるイデオロギーに従い、ソ連を訪問。
ところが、そこで目にしたのは陰鬱で暗く沈んだ労働者たちだったのです。
共産主義の素晴らしさは虚構であり、自分の信じたものは幻であったことを思い知ることになったのです。
帰国したペペは「イデオロギーではなく、現実社会に向き合いその微妙なニュアンスを重んじる」ことに変化していきました。
ペペは、若い頃から歴史書を愛読し、その頭脳は明晰で、とても優秀な人物だったそうです。
それ故、「地位を鼻にかける政治家は嫌われる」ことを理解していました。
時に命を賭けるような人生が、ペペの「抜け目ない」性格を形成したのかもしれませんね。
悪い言い方をすれば、「計算高く」民衆から好かれる生き方をしたのかもしれません。
しかし、知性と哲学を持ち理想を掲げた政治家であったことは紛れもない事実。
いわば、清貧ではなく泥水を飲むような貧しさを知ればこそ、このような名言の数々を発信することができたのでしょう。
損得勘定だけの取引に固執するどこかの大統領に果たして「知性」はあるのか?
「哲学」はあるのか?