今宵も映画の話しですみません。
映画を観ていると時々、
「あれ!? この監督、『〇〇〇』をオマージュ(尊敬)してんじゃね!?」
なんて感じる時があります。
先日観た『ミステリと言う勿れ』は、令和の時代に横溝正史の世界観が漂っていました。
横溝作品のようなおどろおどろしさは無く、今風のポップな仕上がりなのですが、風景や推理の展開にどことなく金田一の匂いがするのです。
作中、菅田将暉演じる久能整くんに「犬神家だあ」と言わせるあたり思わずクスッとしてしまいました。
観客の既視感を逆手に取った監督のジョークは秀逸でした。
そして、先日、晩秋公開の作品の中で私が一番楽しみにしていた『創造者-the Creator-』を観てきました。
近年のハリウッドでは珍しく、原作のない、シリーズものでもない、オリジナル・ストーリーの作品です。
SF世界ではよく目にする「AIが人間の知能を超える世界」が描かれます。
昔から、知能を持ったロボットが人間を凌駕する映画は多く、“機械vs.人間”というテーマは、「ターミネーター」「マトリックス」などといった名作を生み出してきました。
実際、シンギュラリティー(技術的特異点)という“AIが人間を超える時”が2045年にやってくるそうで、映画で描かれてきた空想の世界がいよいよ本当になるのでしょうか!?
このテーマの映画の中では、私は何と言っても『ブレードランナー』が最高だと思います。
もう40年も前の映画なのに少しも色褪せることはありません。
リドリー・スコット監督がSF小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』を原作に製作した映画なのですが、その世界観がすごいのです。
今観ても感動する作品です。
『創造者-the Creator-』は、、、
いや〜、実に面白かった!!
『ブレードランナー』に通底しているかのような世界観についつい興奮してしまいました。
監督のギャレス・エドワースは48歳という若さですから、『ブレードランナー』公開の時は小学校に上がるかという年齢。
リドリー・スコットへのオマージュということはなさそうですが、私は作品を通じて『ブレードランナー』を初めて観た時のような感動を覚えました。
ギャレス・エドワースといえば、日本版ゴジラのリブート作品『GODZILLA』の監督ですから日本やアジアに造詣が深いので、『創造者』に登場するネオ・アジアの景色が『ブレードランナー』に似ていて既視感を感じたのかもしれません。
そうそう、ギャレス・エドワース監督はスターウォーズ・シリーズのスピンオフ映画『ローグワン』の監督を務めたことでも有名です。
戦闘シーンなどこれまでのスターウォーズ本編にはない描き方がされていて、シリーズに新しい風を吹かせてくれました。
ということで、私は『創造者-the Creator-』を楽しく観てきました。
おススメです。
みなさんも是非どうぞ!!

スターウォーズファンの間では有名なエピソードなのですが、『ローグワン』に出てくるソウのアジトの壁にゴジラが描かれているんです。
これは、スタッフがギャレス・エドワース監督に仕掛けたドッキリだったと言われています。
この『創造者-the Creator-』にもどこかにゴジラやスターウォーズのキャラクターが隠れていたら面白いですよね。
今日の映画のはなしは長くなってしまったので1本です。