ここ数日の春のような陽気は愛犬とのお出かけには最高ですね。
花粉症の私にはつらいシーズンですが、榛名や箕郷の梅園をのんびり散策したいものです。
先日は京都の北野天満宮で「梅花祭」が行われました。
学問の神様として信仰を集める菅原道真の命日に合せて「野点(のだて)」などの催しが取り行われました。
先月上旬の厳しい寒気が影響して残念ながら満開の中の茶会とはいかなかったようですが、ほころび始めた梅の木に囲まれて頂くお茶も風情があります。
京都なので、お茶を立ててくれるのは芸舞妓さんたち。
梅の花より華やかなのでしょうね。

るしあんの梅もようやくほころび始めました。
紅梅はまだちょっと固い芽が多いのですが、白梅の方は少しだけ花びらを覗かせています。
まもなく可憐な花が咲くことでしょう。
チューリップも陽気に誘われて発芽しました。
梅は魁(さきがけ)と言われるように、梅が満開を迎えると他の花々も咲き始めるので、殺風景だったドッグランもようやく色づいて春を迎えます。

みなさんはランで愛犬と遊んでいる時にウグイスの鳴き声を聞いたことがありますか。
るしあんのすぐ東が利根川河川敷ののり面なのですが森が広がっています。
植林ではなく昔からの雑木林なので樹種も多様で、ウグイスが住んでいるのです。
そろそろ鳴き始める頃なのですが、最初はホーホケキョと上手に鳴くことができず、音痴なさえずりも可愛いんですよ。
日に日に上手になっていくので、それも楽しみのひとつ。
るしあんの梅の木にも時々、羽を休めに来ますので、運が良ければ見ることができます。
みどり色の可愛い小鳥を探してみてください。

ところで、このウグイス。
上手に鳴くのには、上手な師匠のもとで育つことが重要なんだそうです。
落語と同じで、師匠の名演に触れて、真似て盗んで、自分の技と為すのです。
親やご近所が綺麗に鳴けないウグイスだと若鳥は音痴になってしまうというんだから実に面白いですよね。
その昔、京都のウグイスはそれは見事に綺麗に鳴いていたそうです。
それに比べて江戸のウグイスは田舎もん丸出しのチョー音痴。
風流を好み文化にも長じた上野寛永寺の和尚様はその事をとても嘆いていました。
そして、「江戸のウグイスに綺麗な鳴き方を教えねば」と発起して京都から3,500羽のウグイスを取り寄せたのです。
そのウグイスは上野の山(根岸周辺)に放たれました。
やがて、江戸育ちのウグイスも綺麗にホーホケキョとさえずるようになったそうです……
都にも負けない程、上手に鳴けるようになったウグイス達。
いつしか、上野界隈はウグイスの名所となったのです。
そうして、着いた地名が、『鶯谷』(うぐいすだに)。
飲兵衛のおっちゃん達には“場末の飲み屋街”のイメージでしょうが、実はかつて鶯谷はウグイスが美しくさえずる素敵な場所だったのです。