2025年03月01日

梅にうぐいす


ここ数日の春のような陽気は愛犬とのお出かけには最高ですね。
花粉症の私にはつらいシーズンですが、榛名や箕郷の梅園をのんびり散策したいものです。
先日は京都の北野天満宮で「梅花祭」が行われました。
学問の神様として信仰を集める菅原道真の命日に合せて「野点(のだて)」などの催しが取り行われました。
先月上旬の厳しい寒気が影響して残念ながら満開の中の茶会とはいかなかったようですが、ほころび始めた梅の木に囲まれて頂くお茶も風情があります。
京都なので、お茶を立ててくれるのは芸舞妓さんたち。
梅の花より華やかなのでしょうね。



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るしあんの梅もようやくほころび始めました。
紅梅はまだちょっと固い芽が多いのですが、白梅の方は少しだけ花びらを覗かせています。
まもなく可憐な花が咲くことでしょう。
チューリップも陽気に誘われて発芽しました。
梅は魁(さきがけ)と言われるように、梅が満開を迎えると他の花々も咲き始めるので、殺風景だったドッグランもようやく色づいて春を迎えます。



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みなさんはランで愛犬と遊んでいる時にウグイスの鳴き声を聞いたことがありますか。
るしあんのすぐ東が利根川河川敷ののり面なのですが森が広がっています。
植林ではなく昔からの雑木林なので樹種も多様で、ウグイスが住んでいるのです。
そろそろ鳴き始める頃なのですが、最初はホーホケキョと上手に鳴くことができず、音痴なさえずりも可愛いんですよ。
日に日に上手になっていくので、それも楽しみのひとつ。
るしあんの梅の木にも時々、羽を休めに来ますので、運が良ければ見ることができます。
みどり色の可愛い小鳥を探してみてください。

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ところで、このウグイス。
上手に鳴くのには、上手な師匠のもとで育つことが重要なんだそうです。
落語と同じで、師匠の名演に触れて、真似て盗んで、自分の技と為すのです。
親やご近所が綺麗に鳴けないウグイスだと若鳥は音痴になってしまうというんだから実に面白いですよね。



その昔、京都のウグイスはそれは見事に綺麗に鳴いていたそうです。
それに比べて江戸のウグイスは田舎もん丸出しのチョー音痴。
風流を好み文化にも長じた上野寛永寺の和尚様はその事をとても嘆いていました。
そして、「江戸のウグイスに綺麗な鳴き方を教えねば」と発起して京都から3,500羽のウグイスを取り寄せたのです。
そのウグイスは上野の山(根岸周辺)に放たれました。
やがて、江戸育ちのウグイスも綺麗にホーホケキョとさえずるようになったそうです……

都にも負けない程、上手に鳴けるようになったウグイス達。
いつしか、上野界隈はウグイスの名所となったのです。


そうして、着いた地名が、『鶯谷』(うぐいすだに)。


飲兵衛のおっちゃん達には“場末の飲み屋街”のイメージでしょうが、実はかつて鶯谷はウグイスが美しくさえずる素敵な場所だったのです。











posted by るしあん at 20:35| Comment(0) | 日記

3月の営業のご案内


3月の営業カレンダーです。


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※20日(祝)は営業いたします。
※28日(金)・29日(土)は、臨時休業いたします。




店主の腰痛悪化のため、カフェは週4日(月〜木)休業させていただきます。

みなさまにはご迷惑をおかけして恐縮ですが宜しくお願い申し上げます。

平日しかご来店いただけないお客様には多大なご迷惑をおかけしますが、金曜日にご来店いただき愛犬との楽しい時間をお過ごしください。


※カフェの営業は金曜日〜日曜日となります。




◇営業時間は、以下の通りとなります◇


〇週末・祝日: 午前11時開店、午後4時閉店(ラストオーダー:午後3時)


〇金曜日  : 午前11時開店、午後3時閉店(ラストオーダー:午後2時)


●ラストオーダー時点にお客様がいらっしゃらない場合は、LO時刻をもって閉店いたします。


〇月曜日:農業体験
※体験農業は「要予約」で毎週月曜日の実施です。
(店主腰痛のためママが応対します。)


〇毎週火・水・木曜日が定休日です
 ※腰痛が悪化してしまい治療・リハビリ・休養のため、週3日休業させていただきます。




【公衆衛生のためのお願い】

○環境衛生の継続にご協力をお願いいたします。

・発熱や体調不良のお客様のご入店はできません。

・マスクの着用は不要です。

・ご家族以外のグループのお客様のご入店は原則4名様までとさせていただきます。
(4名様を超える場合は、別テーブルとなります。)

・引き続き当面の間、オフ会、パーティーはできませんので、ご了承ください。
(※週末のカフェ営業に際して、席のご予約や貸し切りはできません。)



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posted by るしあん at 03:00| Comment(0) | 営業カレンダー

2025年02月24日

出生の秘密


今日の地元紙のオピニオンの記事が面白いのです。
東北某県出身の奥様やそのご家族に「焼きまんじゅう」が不評だったというのです。
「こんなに美味しいのに」と思う夫との隔たりは大きいようで、、、

群馬県民にとっては、「焼きまんじゅう」といえば縁日やイベントで食べた思い出があり、また幼少期より慣れ親しんだ味でもあります。
私が子どもの頃は焼き芋屋さんのように軽トラで焼きまんじゅう屋さんが自宅前まで来てくれましたので、みんなで囲んで食べた“家族団らん”の思い出もあります。
つまり、名物にはバックヤードというか、そこに暮らす人の背景の様な「味以上のプラスアルファ」が存在しているのでしょう。
その「慣れ親しんだ」ということが“味覚”を形成する重要な要素なのかもしれません。

それが
「名物に美味いものなし」、しかしその地で育った人にとっては「こんなに美味い名物、他になし」
ということになるのでしょうね。



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さて、昨日は「コメ不足解消のため輸入米が増えるのでは」との危惧を書きましたが、、、
今日は前述の焼きまんじゅうの観点でコメについて考えてみましょう。

日本で栽培され食されているコメは“コシヒカリ”や“あきたこまち”“ササニシキ”など実に豊富な種類がありますが、それらはすべて「ジャポニカ種」。
それに対して海外で作られているのは「インディカ種」です。
パラパラのインディカ米に慣れた外国人にとって、日本のコメはベチャベチャ、ネットリで不評でした。
幼少の頃より食べていた自国産のコメの方がずっと美味しいと感じるのは当然です。
逆も然り。我々もインディカ米を美味しいと感じることはできません。

ところが、ここ数年で日本のコメを取り巻く環境は大きく変化しました。
海外で日本食人気が高まり、かつては寿司くらいしか日本のコメを食べる機会はありませんでしたが、今ではおにぎりや、牛丼、カレーなどのチェーン店が各国で展開していて、ジャポニカ米の人気が急上昇しています。
それに伴い、本場の日本食を目的に来日する外国人観光客も急増しています。
正に市場供給量を上回る需要となって、昨日書いた通り「消えた」んじゃなく「足りない」のです。

日本と似た気候のカリフォルニアはインディカ米の一大生産地ですが、昨今ではジャポニカ米の生産に乗り出しています。
こうして浸透していけば、子どもの頃からジャポニカ米に慣れ親しむ人たちが増え、日本のおコメの本当の美味しさを知る外国人が増えていくことでしょう。


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政府は日本国内ばかりを見ていないで、世界のすう勢に目を配りながら農業政策を行うべきでしょう。
以前も書きましたが、そろそろ減反政策・価格調整に見切りを付けて、増産に舵を切る時なのではないでしょうか。
国内市場+防災用備蓄米の需要を上回る供給(生産)量は、積極的に輸出し、政府外交筋は米価安定のために海外販路確保、量の適正化を政策としてほしいものです。
それにもう一つ。備蓄米は古米、古々米までに。
三年古米は味の劣化が進み、いくら非常食とはいえとても食べられたもんじゃありません。



うちの近所の田んぼの若衆の農業法人では、前述の話しと逆に、国内でインディカ米の生産を始めています。
エスニック料理を提供するレストランの契約栽培だそうです。
ナシゴレンやパエリアなど、インディカ米の方が料理に適していて日本の米より美味しく食べられるメニューがたくさんあるそうです。

もしかしたら、国内においても若者を中心にインディカ米に慣れ親しむようになっていくのかもしれませんね。




さて、最後におコメのルーツの話しをチョットだけ――

学校では、「ジャポニカ種は中国の長江流域で生まれ、インディカ種はインドのインダス川流域で生まれた」と習いました。
こう覚えている方も多いと思います。
ところが、遺伝子研究が進歩した近年、ゲノム検査の精度も飛躍的に進みました。
そして、両種のゲノム解析を行った結果、
「ジャポニカ種もインディカ種も中国広東省の珠江流域が原産地である」
ということが判明したのです。
今まで日本のお米と外国のお米は「遠い親戚」と思われていたものが、実は「近い兄弟」だったのです。

科学の進歩で古い常識は通用しなくなったという一例です。



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今度、サラ・ミラの教科書を借りて勉強し直そうかなあ(*^_^*)













posted by るしあん at 21:00| Comment(0) | 日記